レバテックの見据える未来とは。戦略的M&Aの舞台裏にせまる

経営社会課題の解決チームでの仕事M&A中途新卒レバテック

事業 / サービス

「今回の戦略的M&Aを通じて、レバテックとして多くの成果を得ることができました」。そう語るのは、今回のM&Aを主導したレバテック代表執行役社長の髙橋さん。レバテックで初となるM&A。グループインを決断したATLIKE社代表の田代さん、取締役の飯田さんに加え、M&Aを支えたレバレジーズ経営企画室長の佐々木さんを加えた4名に、舞台裏や今後の展望についてインタビューを実施しました。(ライター:青江)

Contents
Profile
  • 髙橋(Takahashi)
    レバテック株式会社 代表執行役社長

    2014年新卒入社。1年目からレバテックの事業と、経営企画室にて新規事業の調査を経験。新卒2年目で大阪支店を責任者として立ち上げ、その後支店統括として国内4支店を立ち上げたほか、インド支店でもエンジニア紹介の事業を立ち上げる。2019年からは、ITソリューション事業部の部長として「レバテックフリーランス」の戦略立案や経営管理に従事。2021年8月にレバテックの代表執行役社長に就任。フリーランスの法整備について中央省庁に提言を実施。2024年4月にレバテック初となるM&Aを主導した。趣味は、ゴルフ・スノーボード。

  • 佐々木(Sasaki)
    レバレジーズ株式会社 経営企画室室長 / Leverages U.S. Inc. 代表取締役 President

    学生時代Webメディア事業で起業し、卒業時に事業売却。2013年に新卒入社後、マーケティング部に配属され、介護事業マーケティング責任者、HRマーケティング事業部長、M&Aコンサルティング事業部の企画/立ち上げ、海外メディア事業部長を歴任。その後、経営企画室で新規事業開発、M&A、経営管理を担当。現在は経営企画室長、Leverages U.S. Inc.代表取締役 Presidentに就任。 プライベートでは、バンド活動でアルバムを全国リリースし、海外ツアーをおこなうなど積極的に活動中。趣味は、4歳の息子、2歳の娘と遊ぶこと。

  • 田代(Tashiro)
    ATLIKE株式会社 代表取締役

    2008年にアクセンチュア株式会社に入社。大手企業を中心にデータを活用した業務の見直しや、データ分析プラットフォームの構築、データ可視化によるBPR/BPOの実行まで、世の中に影響を与える社会貢献度の高い業務に従事。「経営により近い立場で企業の支援をしたい」という想いから、2017年にATLIKEを創業。「日本の企業を元気にし、グローバル企業にする」というミッションのもと、企業規模問わずに多くの企業の事業成長に従事する。趣味は、釣り・フットサル・マラソン・お酒。

  • 飯田(Iida)
    ATLIKE株式会社 取締役

    学生時代に、経済産業省主催の起業家講演会に参加し感銘を受け、「30歳までに起業する」と決意。ビジネスマンとしての基礎能力を早く習得できそうという理由で2008年にアクセンチュア株式会社に入社。SAPの導入支援、業務改善のコンサルタントとして従事した後に、「20代のうちに海外就業経験も積みたい」という理由で、フィリピン駐在前提で通信ベンチャー企業の株式会社IPSに2011年に転職。2012年にフィリピンにて通信領域にて起業。2017年に田代とATLIKEを創業。日本企業の白物家電業の衰退を東南アジアで目の当たりにした経験から、日本企業の海外でのプレゼンス向上に寄与したく、「日本発のグローバルコンサルティングファームを創る」という想いで現在進行中。趣味は、美味しい麻婆豆腐を食べること・ホテルステイ・JALのマイル集め。

レバテックの現状と目指す世界

レバテックの現状について教えてください。

髙橋

レバテックは「日本を、IT先進国に。」というビジョンを掲げ、ITの力で日本企業の価値を向上させ、国際競争力を高めることを目指しています。設立以来、これまでレバテックではIT人材と企業のマッチングを通じて企業の成長に寄与してきました。

人的リソースが限られている日本社会において、IT人材の力を最大限に活かすためにこれまで邁進して参りました。しかし近年、IT課題を抱える企業に対して、マッチングだけではなく企業の内部まで入り込み、その課題に伴走することの重要性が高まっているということです。

そこで私たちレバテックとしては、企業のIT課題を内部から一気通貫で伴走支援するスキームを獲得し、それを組織の核心的な強みとすることが課題となっていました。

昨年、より大きな社会課題の解決を目指すべく、ミッションの刷新もおこないましたよね。

髙橋

そうですね。「IT人材と企業を増やし、伸ばし、繋げる」というミッションを策定しました。これまでは主に「繋げる」という事業領域に注力してきましたが、日本を真のIT先進国へと導くには、企業のDX推進をより強力に後押しする必要があります。これは、我々のミッションにおける「伸ばす」という部分に該当し、今後より一層注力すべき重要な領域だと認識しています。

現在、特に大企業を中心にDXが経営の重要課題として挙げられています。このDXを本質的に推進し、企業が直面する課題を根本的に解決するためには、従来の企業とIT人材のマッチングだけでは不十分です。企業のIT戦略策定から実行までを一貫して伴走支援できる体制が必要だと考えています。

そこで昨年、新たにITコンサルティング事業を立ち上げました。これにより、企業のIT課題を整理し、解決までのロードマップを策定する支援をしつつ、その戦略実現に必要な人材を提供できるようになりました。企業ニーズをより深く理解し、高い解像度で課題を捉え、長期的な支援をおこなうことで、マッチングの観点で他社では実現しづらい深く長いデータを保有することで適切な支援が可能になります。

この事業は、企業の課題解決と人材支援を有機的に結びつけ、日本のDX推進を加速させるために非常に重要だと考えています。

自社内にITコンサルティング事業部があったにも関わらず、ATLIKE社を買収した理由を教えてください。

髙橋

確かに自社内にITコンサルティング事業部がありましたが、ATLIKE社の買収には重要な戦略的意義がありました。

実は、当時我々は自社でコンサルタントの採用を加速させ、自社の力で事業拡大を進める計画を検討していました。この方針についてはレバレジーズの代表である岩槻からも承認を取っていたんです。マーケット状況を鑑みると、M&Aも有力な選択肢の1つでしたが、求める水準のパートナー企業を見つけることができず、一旦検討を断念しました。

ただ、そのような状況下で、幸運にも以前から取引のあったATLIKE社からお声がけをいただき、これを機に、M&Aという経営手段の可能性について改めて議論を重ねることになりました。

ATLIKE社が持つ専門性、実績等が、我々の既存のITコンサルティング事業を大きく補完し、急速な事業拡大を可能にすると判断したのです。また、両社の強みを統合することで、単独での成長以上の相乗効果が期待できると考えました。

グループインにかける想い

改めて、ATILKE社について教えてください。

田代

ATLIKEは、2017年に飯田と私で創業した会社です。業務改革・業務改善コンサルティング、DXコンサルティング、SAPコンサルティング等を主な事業として、企業のDXを推進しています。

私たちは元々、アクセンチュア株式会社の同期でした。当時、仕事は楽しかったですし、やりがいもあったのですが、年次を重ねていくうちに「1社1社に深く寄り添い、企業課題を根本から解決していきたい」という想いを強く持つようになり、ATLIKEを創業しました。

創業から順調に業績を拡大をしていると思います。なぜこのタイミングで、レバテックに声をかけたのでしょうか。

飯田

大きく2つ理由があります。

1つ目は、時間軸です。

ATLIKEは日本社会をより良い方向に変えていくことを目指しています。この目標をより早く実現するためには、スピードが重要だと考えたのです。確かに自社で事業を成長させながら進めていくという方針も検討しましたが、ATLIKEの経営資源ではスピードに限界があります。よりスピード感をもって目標を達成するためには、強力なパートナーと共に歩む必要があると感じました。

2つ目は、外部要因です。徐々にコンサルティング業界を取り巻く環境が大きく変わってきていました。特に、中小規模のコンサルティング会社が大企業と手を組んで急成長する例を目にして、私たちも今後の成長戦略を見直す必要性があると感じたのです。

そこで、M&Aを含めてあらゆる選択肢を検討し始めました。この過程で、取引のあったレバテックの営業担当に相談したところ、「では、一度レバテックと直接話をしてみたらどうでしょうか?」と提案されました。この提案をきっかけに、社長の髙橋さんや経営企画室の佐々木さんとの面談が実現したのです。

話をもらった際の印象はいかがでしたか。

髙橋

ATLIKE社とは以前から取引があったので、よく知っていました。事業が順調に進んでいる認識だったので、M&Aの話をいただいた際は正直驚きました。ただ、話を聞いてみると、弊社にとってもATLIKE社にとっても、社会にとってもかなり魅力的な話だと思い、これは良い機会だと考えて前向きに検討を開始しました。

レバテック、ATLIKE社ともに、最終的な決め手はどのような部分だったのか教えてください。

髙橋

田代さんと飯田さんの人柄です。ありきたりかもしれませんが、これは本当に重要な要素でした。もちろん、弊社としてさまざまな条件を設けて意思決定をしましたが、最終的には「一緒にレバテックを大きくするパートナーとして走れるか」という点を重視しました。

M&Aの検討段階で、お二方と食事をする機会が何度かありました。その際の意見交換を通じて、お二人の良好な関係性がとても印象的でした。「この二人が経営している会社も、きっと社員同士が仲良く、良いカルチャーを築けているだろう」と確信しました。

レバレジーズグループも同様に、社員同士の結束が強いです。そのため、似たようなカルチャーを持つ会社とのパートナーシップが中長期的に望ましいと考えていました。この点も含めて、ATLIKE社は、まさに理想的なパートナーだったのです。

飯田

我々ATLIKEの決め手は2つです。

1つ目は、レバレジーズグループで働いている社員の優秀さです。2つ目が、レバテックとATLIKEが描く未来像がほぼ一致していたことです。

特に、この未来像の一致は非常に重要なポイントでした。両社とも目指す方向性がとても近かったのです。

我々ATLIKE社は、人とテクノロジーの力で日本企業を元気にし、その先に日本発のグローバルコンサルティングファームをつくっていきたいと考えています。ただ、この目標を実現するためには、莫大な資金と時間が必要です。我々は、これを単なる夢で終わらせたくはありません。そこで、M&Aという選択肢を検討し、我々の夢を早期に実現できるパートナーを探した結果、最適なパートナーがレバテックだったということです。

M&Aの効果と影響

ATLIKE社と事業を進めていくなかで見えた、良い部分や課題について教えてください。

髙橋

ここ数ヶ月一緒に事業を進めていくなかで、良い点も課題も見えてきたということが正直な感想ですが、総じてATLIKE社との提携は非常に良かったと思っています。

まず良かった点は、コンサルティング事業の事業開発が急速に進んでいることです。コンサルティング経験が少ない弊社単独では、事業ドメインの理解が浅いことによる方向性の誤りに気づくのが遅れたり、他社事例の調査に時間を要したりと、事業開発に時間がかかります。ATLIKE社と協働することで、事業ドメインの理解が深まり、不要な調査時間が削減され、主体的に事業を推進できるようになりました。

また、我々のネットワークでは構築が困難だった企業とのコネクションも実現できました。これは田代さんや飯田さんがこれまで築き上げてきた実績の賜物であり、それを活用させていただけるようになったことも良かった点の1つです。

一方で課題は、事業会社とコンサルティング会社の根本的な考え方の違いや企業フェーズに応じた考え方の相違を調整していく必要性を感じています。

根本的な考え方とは、具体的にどのようなことでしょうか。

髙橋

端的にいえば、向いているベクトルに違いがありました。たとえば、ATLIKE社はクライアントを最優先し、その対応にほとんどの時間を費やします。一方、レバテックは、事業成長のために、クライアント対応に加えて、社内の組織構築や仕組みの整備にも積極的に時間を投下します。つまり、時間の使い方の比重が異なっていたのです。

これは、どちらが正しいという問題ではなく、事業成長の段階で何を優先すべきかという、事業構造と企業フェーズに関わる問題です。

しかし、単純にどちらかに合わせれば解決するわけではありません。そのため、それぞれの良い点を吸収し、発展させるべく、現在は経営層も時間を割いて対話を重ね、段階的な改善に取り組んでいます。

飯田

確かにここに関しては、相当な時間を費やして話し合っています。率直にいえば、当初は組織づくりに多くの時間を割くのを目の当たりにして、カルチャーショックを受けました。「その時間を、顧客と向き合う時間に使えば、もっと成長できるのに」と考えていたのです。

しかし、その真意を理解すると、これがレバレジーズグループが短期間で大きな事業成長を遂げた理由だとわかりました。だからこそ、双方の長所を融合できれば、さらなる飛躍につながるのではないかと期待しています。

レバテックがコンサルティング事業に参入することで、レバレジーズグループや社会全体にどんな良い影響があると思いますか?

髙橋

まずレバレジーズグループにとっては、間違いなく新たな事業の柱になっていきます。これまでは、顕在化している人材不足という課題に対してソリューションを提供し、成長してきました。これは、今後も事業の大きな柱であることに変わりはありません。

今後はそれに加え、課題が顕在化していないクライアントに対して、課題の発見から解決まで一気通貫した企業の伴走支援が可能となります。コンサルティングを通じた包括的な支援は、レバレジーズグループにとって新しい取り組みであり、今後の新たな事業の柱となるでしょう。

そして、社会にとっては、人材紹介とコンサルティングをセットで提供できることの意義が非常に大きいと考えています。近年、表面的なデータを基に、人材と企業のマッチングをおこなっている企業もあり、大量のミスマッチが起きているのも事実です。我々は人材紹介とコンサルティング事業を同時に展開している独自の強みを活かし、このミスマッチの解消にも取り組んでいきます。

このアプローチによってマッチングの精度を向上させることで、個人の満足度を高めるだけでなく、社会全体の効率性と生産性の向上にも貢献できると確信しています。

レバレジーズの経営企画室から見て、今回のM&Aはレバレジーズグループにどのような影響があるとお考えですか。

佐々木

今回のM&Aは、レバレジーズグループにとって非常に大きな意味を持つと考えています。なかでも、大きく2点良い影響があると思っています。

まず1つ目は、M&Aのノウハウ蓄積という点です。レバレジーズグループとしてはこれまでも定期的にM&Aを実行してきましたが、ATLIKE社は初めての規模の企業買収で、組織として多くの学びを得ることができました。一般的にM&Aは、5〜6回の買収経験を重ねることによって、成功確率が上がると言われています。そのなかで、一定規模の組織をM&Aする初回に、ATLIKE社のような会社と巡り会えたことは幸運でした。経営陣を含めた両社のフィーリングが合い、将来に向けて前向きな展望を描けるような会社と巡り会える確率は非常に低いと考えています。

2つ目は、新規事業開発の可能性の拡がりです。ATLIKE社は、コンサルティング業務を通じて顧客課題の解決に最も深く関与しています。そこから得られる一次情報は、私たち経営層では取得しづらい情報なため、非常に貴重なものです。こうした現場の視点やシーズ発掘のノウハウを持つ方々が加わることで、より革新的なアイデアが生まれ、レバテックに匹敵するような大きな事業創出ができるのではないかと期待しています。そして、そういったコンサルティングをできるような優秀な人材を迎え入れることができたことも、幸運でした。

見据える未来とは

今回のM&Aにおいては、レバテックのみならずレバレジーズグループとしても大きな収穫もあったと思います。今後の方針について教えてください。

佐々木

事業開発の観点においては、レバレジーズグループの根幹にある「社会課題の解決を軸に、顧客の課題を発見し、それを解決するための事業を創出し続ける」という方針はこれまで同様変わりません。ただ、これまでは、自社で新規事業の立ち上げを主におこなってきましたが、年商1000億円規模を突破し、今後1兆円規模を目指すにあたり、新たな経営アプローチの1つとしてM&Aを積極的に活用していく方針です。具体的に、M&Aの方向性としては2つに分かれます。

1つ目は、既存事業関連業領域のM&Aです。たとえば、今回のレバテックによるATLIKE社の買収がこれにあたります。すでに参入している分野でも、レバテックとして独自に立ち上げるにはリソースやノウハウの観点で事業開発の速度が上がりにくい分野を、買収先企業の優秀な人材ごと獲得し、レバテックとの相乗効果を得ることで、シェア獲得をスピーディにおこなうことができます。また、既存の参入領域においてもシェアを拡大する観点から、競合企業や事業のM&Aも併せて検討しています。

2つ目は、新規事業領域のM&Aです。現在、既存参入領域とは異なる新規領域でも参入を検討している市場は多くあります。ただ、既存事業で熾烈な競争をおこなっている昨今、経営リソースを新規の領域に集中させることが難しい局面も多々あります。その場合、M&Aは非常に魅力的な参入手段となります。しかし、未参入領域においては我々の知見が十分でないことも多く、慎重に進めているのが現状です。将来の可能性を最大化するために、常にオープンな姿勢で1つずつ案件に向き合い検討、判断を進めています。

「自社事業開発によるオーガニック成長」と「M&Aによるインオーガニック成長」の双方に注力することで、レバレジーズグループとしての断続的な成長と発展を目指し、1兆円規模の企業へと変革していきたいと考えています。

今後のレバテックのコンサルティング事業の展望について教えてください。

飯田

直近の目標は、レバテックのコンサルティング事業を、名実ともに日本トップクラスのITコンサルティングファームにすることです。そのために、まだまだやるべきことは山積みですが、レバレジーズグループの事業開発・推進力と我々のこれまでの知見・スキルを融合させることで、実現可能だと考えています。だからこそ、我々がまずその先頭に立ち、背中で示していきたいと思います。

田代

レバテックのコンサルティング事業を、独自の強みを持つ存在にしていきたいと思っています。具体的にいうと、レバレジーズグループの成功体験を活かした実践的なサービスを提供し、日本でも稀有な存在になりたいです。単なるアドバイザーではなく、企業成長の仕掛けを顧客とともにおこない、成果が出るまで伴走し、その後にコンサルタントがいなくてもその仕組みが回り続けるような持続性のあるプロセスを顧客と共につくりあげていきたいです。

課題を乗り越え続ける事で、顧客と共に成長し続けるビジネスパートナーを目指して活動していきます。レバレジーズグループの急成長経験をサービス化し、他社では得ることのできない価値を提供することで、コンサルティング業界でも独自の地位を確立していきたいと考えています。

将来的には、レバレジーズ式のコンサルティングパッケージを磨いて海外にも挑戦したいです。

髙橋

レバテックのビジョンでもある、「日本をIT先進国へ。」という目標に向けて、従来のコンサルティングファームとは一線を画す「人材サービス×コンサルティング」という2軸での支援を強化したいと考えています。

現在、多くの大手企業はIT化や自社のデジタル戦略を外部に依存しすぎていると感じています。外部の専門家を利用することは、短期間で成果が出せる可能性が高くなるため、状況に応じて利用するのは適切だと思います。しかし、常に外部の専門家に頼らざるを得ない状況は健全ではないと考えています。

我々が目指すのは、外部の専門家に頼らずとも、企業自らが成長し、自発的にイノベーションを起こせるような組織へと進化を遂げるための支援です。開発の内製化を推進し、驚くべき進化を遂げている企業もあります。このような企業や事例を1つでも多くつくれるような支援をおこなっていきたいです。

近年、総合型のコンサルティングファームは、あらゆる業務を引き受けるという方向に変化しつつあります。それは、企業やプロジェクトによっては必要かもしれません。しかし、我々はそこからさらに一歩進んで、クライアントが「自分たちの力で何ができるか」、そして「どう成長できるか」を共に考え、それに向けて支援していくことが重要だと考えています。

つまり、企業の真の自立と成長を促す「育成型」のコンサルティングを目指します。この新たなアプローチを用いて、日本企業のデジタル競争力を高め、結果として日本のIT先進国化に貢献し、「日本を、IT先進国に。」というビジョンを達成していきたいです。

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