全国に70万人、潜在看護師を救え!
2018年7月19日、看護師向けのイベント「ナースときどき女子会」を実施しました。テーマは、看護師が「子どもを産んでも働き続けるためのヒントを学ぶ」。子育て世代に向けたイベントのためお子さま連れの参加者が目立ったこのイベント。今回はそのイベントレポートをお送りします。
スイーツを食べながら看護師が悩み相談?ナースときどき女子会とは
看護師の転職サービス「看護のお仕事」を提供しているレバレジーズでは、看護師がキャリアやお金の問題について学んだり、他の職場の看護師と交流ができる場として、「ナースときどき女子会」を開催しています。インスタ映えする流行りのスイーツと一緒に、看護師向けのお役立ち情報をお届けする参加費無料のイベントです。
「看護のお仕事」では「『はたらく』のベストパートナー」をビジョンに掲げ、看護師がキャリアを考えるとき「一番に相談したくなるような存在」を目指してサービスを提供しています。求職者に対して単純に求人を紹介するだけでなく、5年・10年スパンでのキャリア設計からライフプランに関する相談まで、相手の人生に寄り添った関係を築いていきたい。こういった思いから、看護師の人生に役立つ情報を発信するイベント「ナースときどき女子会」を開催しています。
過去にはお金や働き方に関するイベントを20回以上実施しており、参加者の方からは「普段看護の仕事で忙しく自分の人生やキャリアについてじっくり考える時間がないなか、専門家に話を聞けてとてもためになった」という声をいただいています。
過去のイベント
■訪問看護のリアルを知る 現役訪問看護師との交流会付きイベント
■診療報酬改定でこう変わる!ナースの働き方講座&さまざまな職場での働き方
子育て世代向けのイベントを開くワケ
第22回となる今回の「ナースときどき女子会」のテーマは、「子どもを産んでも働き続けるためのヒントを学ぶ」です。育休産休中の看護師の方や、看護師資格を持っているものの結婚や出産など何かしらの理由で退職をされた方々を対象に、「産後の復職」をテーマに開催しました。
現在の日本では看護師不足が深刻な問題です。2025年には最大で13万人の看護師が不足する試算で(厚労省)、その解決に向けて潜在看護師問題の活用が重要視されています。潜在看護師は、看護師免許を持っていながら看護師として働いていない、主に出産や育児などで看護職を離職された方たちを指します。女性が9割を占める看護職では、出産や育児などで一時的に離職する方が他職種に比べ多く、復職支援の必要性が高まっています。このような背景から今回、復職に関する情報を提供するイベントを開催することとなりました。
子育てをしながら看護師として働くことはなかなか難しいですが、実際に復職している看護師は、どんなキャリアを歩んでいるのでしょうか。
早速イベントに潜入してみましょう。
看護師が子どもを産んでも働き続けるための、女子会をレポート!
イベントの会場はレバレジーズのオフィスがある渋谷ヒカリエ。今回は、小さなお子さま連れでも参加できるよう、託児スペースも用意しています。
イベントは、下記3部構成で行われました。
1:講演
2:トークセッション
3:交流会
イベント冒頭の講演では、レバレジーズメディカル事業部の法人営業統括部長 須藤より、「復帰の現状と復職に向けてすべきこと」について講演。看護師が結婚・出産後の復職時に感じる不安や重視する条件などの調査結果に触れた後、過去に復職を支援した看護師の実例をもとに看護師が復職を成功させるために、どんなことが大切なのかの説明がありました。また病院・施設が運営する託児所の現状についても言及し、「看護師不足を訴える医療現場は多い。皆さんの復職が地域医療への貢献につながる。勇気を持って復職への一歩を踏み出してほしい」と講演を締め括りました。
続いては、看護師によるトークセッション。子育てしながら介護施設で働く看護師の佐藤さん(株式会社ニチイケアパレス)と、保育園勤務で看護師会を取りまとめ、子育てしながら働く看護師の事情に詳しい橋本さん(ライクアカデミー株式会社)によるトークセッションを実施。
セッションでは、復帰にあたり不安だったことやそれがどう解消されたのか、子育てをしながら働く場として現職を選んだ理由、保活のエピソードなどについて実体験をもとに説明がありました。1日の具体的なタイムスケジュールと、仕事と家庭を両立させるための心がけ、実践していることなどの紹介があり、「案ずるより産むが易し」と復帰を考えるイベント参加者達へ力強いエールを贈りました。
後半の講演ではトークセッションで登壇したお二人が勤務する各採用担当者が登場。実際に子育てをしている看護師が活躍している事業部の紹介やサポート体制、労働環境、待遇、求められる手技など、子育てしながら働く看護師の受け入れの取り組み・制度について両社から説明がありました。
イベントの最後には「ナースときどき女子会」恒例の交流会も実施。テーブルごとに参加者の皆さんが復職への想いや悩みについて話し合ったり、情報を交換して交流を深めた後、トークセッションのお二人と各企業の採用担当者も輪に加わり、参加者の質問や相談に応じました。
セミナー後、参加者へのアンケートには高い満足度を示すコメントが。
・出産、育児を経験された方のお話を聞けて参考になった。今後のイメージができた。
・介護施設の情報を聞けて良かった。
・同じ立場のお母さん方と保育園のこと等も含めて話ができて良かった。
・子連れOK、託児スペースありはありがたかった。
子育てをしている看護師の体験談を始め病棟以外の保育園や介護施設での働き方についてなど、多くの参加者が本セミナーから仕事と家庭を両立させるためのヒントを得たことが伺えました。
「看護師としてもう一度働きたい」、その気持ちを後押ししたい
出産や育児を理由に看護職を離職された方々に話を伺うと、「看護師としてもう一度働きたい」という声を多く聞きます。しかしながら、技術や知識面でのブランクや仕事と家庭のバランスがうまくとれるかといった不安、条件にマッチする求人が見つからないことなどがハードルになり復職への一歩が踏み出しにくい事実も存在します。
復職に関する情報を収集できたり、同じ悩みを持つ方と交流することで、復職への一歩が踏み出しやすくなるサポートをしたいという思いから今回のイベントを企画しました。実際に、イベントでは参加者同士が連絡先を交換していたり、積極的に登壇者へ質問する姿も見受けられ、参加者が復職への一歩を踏み出す機会になったのではないでしょうか。
「看護のお仕事」では「『はたらく』のベストパートナー」として、今後も看護師の人生に寄り添ったサービスを提供していきたいと考えています。