「必ず成功し、後輩に繋ぐ」セールスからマーケターへの挑戦

誰もが「不可能」と諦めた施策を可能にし、ベストマーケター受賞

2020年10月におこなわれたレバレジーズグループオンライン全社総会で、栄えあるベストマーケターを受賞した北村さん。セールス職として入社しマーケティング職へのキャリアチェンジを経験した彼女に、キャリアチェンジの背景と、職種の違いを乗り越えベストマーケターに至るまでについて聞きました。(ライター:徳永)

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北村(Kitamura)
マーケティング部 ビジネスグロースチーム
2017年新卒入社。マーケティング職として内定者インターンを経験し、入社後はセールス職としてレバテックキャリアに配属。2年目にチームリーダーに抜擢され、四半期売上事業部1位の成果を残したことが評価を受け、2018年度ベストセールスにノミネート。3年目でセールス職からマーケティング職へキャリアチェンジし、わずか1年で2020年度ベストマーケターを受賞。趣味は漫画を読むことで、好きな漫画は『ONE PIECE』。

誰かがやるのを待たず、自分がやることで掴んだキャリアチェンジ

マーケティング職へキャリアチェンジを希望した背景を教えてください。

セールス職のリーダーと比較して、より自分の強みを活かして事業の課題解決に貢献できると考えたからです。

当時セールス職のリーダーとして期待されていたのは、メンバーの育成と業績予算の達成でしたが、自分の本当の強みは「ゼロからの仕組み化」だったんです。これは、リーダー業務と並行して教育責任者を兼務した時に気付いたことです。私は学生時代からリーダーを任せてもらうことが多く、教育自体が得意だと思っていたのですが、このプロジェクトで教育のための「仕組み化」が高い評価を受けたんです。

当時所属していたレバテックキャリアの教育はOJTが中心で、事業部で統一された研修制度がなく、教える内容やフィードバックの観点が教育者に属人化していました。それを解決するために教育プロジェクトを立ち上げ、「いつ・誰が・何を・どのように教えるか」を定義して標準化していったんです。当時の事業部では人材育成が急務だったこともあり、想像以上に評価をいただけて、仕組み化に関わる仕事の方が自分の強みを活かせるのではと思うようになりました。それを事業部長の林に相談したら「マーケティング職の選択肢もあるんじゃない?」と提案してもらい、「自分の強みを活かして事業に貢献できるなら」と、自ら希望して異動が実現しました。

キャリアチェンジが認められたのはなぜだと思いますか。

「新しいポジションを任せられる力がある」と証明できたからだと思います。入社時から「誰かがやってくれるのを待たず、自分がやる」と決めて、与えられた仕事以上に職域を広げてきましたし、レバレジーズはそれを歓迎する会社です。教育プロジェクトだけでなく、キャリアアドバイザーのカウンセリング品質向上プロジェクトや面接対策の小冊子制作など、組織に足りない仕組みを考えて自分の業務範囲を超えて仕事に取り組んで来ました。

レバレジーズは外から見ると大きな組織に見えるかもしれませんが、それは新しい事業が増え続けているからで、1つひとつの組織はまだまだ発展途上なんです。だから周りを見れば課題がいくらでもあるので、その課題を解決する主体を常に自分に置いてきました。誰も手を付けられていない重要な課題を見つけて改善施策をおこなっていくうちに、自然とマーケティング職の仕事にも関わっていて、結果的に今のポジションを任せられると思ってもらえたんだと感じています。

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正解がないビジネスの世界で、手探りで改善策を見つけていく

今回のベストマーケター受賞にあたり、評価された点を教えてください。

レバテックキャリアの「ジャッジ業務」を自動化したことで、月間166時間の作業工数を削減した点と、リードタイム短縮により年間4000万円の機会損失を防止した点です。約半年前に、「ユーザーの登録からカウンセリング日程までのリードタイム短縮」のミッションを任されました。業務フローを整理すると、エンジニアリングスキルを基に紹介可能な求人を判断する「ジャッジ業務」というプロセスがボトルネックになっていました。このボトルネックに対する最善策は自動化でしたが、ジャッジ業務はエンジニアリングスキルに詳しくないと対応できず、事業部全員が「正社員が手作業で判断するしかない」と考えていたんです。でもこの時、「自分のセールス時の経験を基にすれば必ず糸口が見つかるはず」と感じ、試行錯誤の末に自動化を実現しました。セールスの経験を活かして粘り強く解決の糸口を見つけ出したことが、今回の受賞に繋がったと思います。

今となっては受賞できてホッとしていますが、社内でキャリアチェンジの事例はまだ少ないので、正直かなりプレッシャーを感じていました。自分が実績を残さないと、今後キャリアチェンジを希望する後輩の芽を潰してしまう。そう思っていたので、今回ベストマーケターを受賞できた瞬間は、嬉しさと同時に「今回のキャリアチェンジも成功だと証明できた」という安堵感がありました。

キャリアチェンジ後、職種の違いで最も苦労した点を教えてください。

適切な課題設定に最も苦労しました。

セールス職では月次の予算達成のため短期的な成果が求められるので、当時の私は課題設定に時間をかけず、とにかく単発の施策を数多く回し続けていました。しかし、マーケティング職では組織や事業の長期的な課題の根本解決を目指すため、問題特定・課題設定・施策検討のプロセスを網羅的におこなっていく必要があり、特に「課題設定」が最も重要になります。適切な課題設定をおこなうには、高い論理的思考力が欠かせないため、異動前から半年間ロジカルシンキングの学習に取り組み、アウトプットを社内のマーケターに添削してもらいました。異動した後もマーケティング関連の本を片っ端から読み漁って、周りのマーケターに追いつけるように必死でしたね。

それだけやったにもかかわらず、異動直後に任せてもらった1億円規模のプロジェクトで、すぐに躓いてしまったんです。大きすぎる金額のプレッシャーを前に失敗を恐れ、課題設定に時間をかけすぎてなかなか意思決定できませんでした。そんな私を見た上長が「ベストじゃなくても、今より良くなるなら十分やる価値があるよ」と言ってくれたことで、考え方が大きく変わりました。ビジネスの世界に正解はなく、手探りで改善策を見つけていくものなのに、自分は正解を探してしまっていたんです。そのことに気付いてからは「その都度ベストな意思決定」をおこない、実行に移してから新たに出てきた課題に素早く対応していくことで、最終的なアウトプットの質を高めていくことができるようになりました。

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誇れるサービスを広めるため、自分が出来ることを増やしたい

今後の目標を教えてください。

レバテックキャリアを、もっと世の中に広めることです。

ITエンジニア領域は、サービスを提供する私たちにも非常に高い専門性を求められますし、技術の移り変わりが激しく常にインプットが必要です。それに対して、レバテックキャリアの社員は自分自身でプログラミングを学んだり、勉強会を企画して、本当にユーザーに寄りそおうとしているんです。実際にユーザーからも「他の人材紹介会社では技術の話ができなかったけど、レバテックキャリアは技術の話ができて、長期的なキャリアまで踏まえて提案してくれました」と言ってもらった経験が何度もあります。そんなレバテックキャリアに私は強い誇りを持っているので、より多くの人にこのサービスを届けたいと思っています。

その想いを実現するために、自分がマーケターとしてすべきことが山ほどあるんです。今の自分の職域は「サービス登録から受注までのプロセス改善」ですが、中長期的には「サービス登録前の集客改善」が必要と考え、サービスコンセプトの再設計プロジェクトを兼務しています。本来、集客は自分の業務範囲ではないかもしれませんが、事業拡大という目的達成のために職域を広げようと、自ら希望しました。そうやってマーケターとして出来ることを増やしていくことで、さらに事業に貢献していきたいです。