「新規事業で業界を変える」営業出身のプロダクトマネージャーが語る事業創りとは

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連載:次世代の事業家に訊く
レバレジーズで新規事業に携わるさまざまな人を取材し、事業開発のやりがいや苦悩を訊く企画です。事業家が考えるサービス/プロダクト開発のあり方や、将来のキャリアにスポットを当てます。

新規事業に携わる社員のインタビュー企画。今回は営業からマーケターにキャリアチェンジし、プロダクトマネージャー(以下PdM)としてサービスグロースに大きく貢献した有田さんです。その成功の裏には、「事業創りで業界を変えていく」という強い想いと地道な努力がありました。(ライター:飯野)

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Profile
  • 有田(Arita)
    マーケティング部 プロダクトマネージャー

    上智大学経済学部を卒業後、2020年レバレジーズへ新卒入社。ユーザー心理や現場のニーズを学ぶため、1年間営業職を経験したのち、マーケティング部メディア戦略室へ異動。新卒向けの就職支援サービス「キャリアチケットスカウト」のプロダクトマネージャーに抜擢され、新規事業の立ち上げを主導する。 趣味は、漫画、家具/家電。

現場を知らない理論は「机上の空論」

これまでのキャリアについて教えてください。

営業として入社し、1年目は新卒の就職支援サービス「キャリアチケット」の法人営業をしていました。2年目でWebディレクターにキャリアチェンジし、マーケティング部へ異動しています。その2ヶ月後に、当時の新規事業「キャリアチケットスカウト」のPdMにアサインされました。当時、この新規事業はレバレジーズとして初のアプリ開発で、to B側の管理画面をつくるという話もあったため、Webディレクターの私に任せてもらえることになったんです。そして、徐々に仕事の幅が広がっていきました。

現在はPdMとして活躍されていますが、入社時はなぜ営業を選んだのでしょうか?

現場を知らない状態でいくら理論を学んでも、何も価値を出せないと感じたからです。
大学時代、統計学を専攻してしていて、事業やブランドなど抽象度の高いものを数値化してどのように伸ばしていくかということを学んでいたんですが、「それだけだと机上の空論だ」と強く思ってしまったんですよね。

 

とはいえ、大手広告代理店のストラテジー部門でインターンをしていたこともあり、最初は広告やコンサルも見ていたんですが、事業を創るためには現場感を学ぶことが大切だと気づき、ベンチャーや事業会社を見るようになりました。なかでも営業職は、お客様に一番近いポジションなので、いずれ事業創りに携わることを考えたら現場を知るうえで最適な職種だと考えたんです。

 

実際に営業を1年やってみて、「お客様から見えているサービス」と「サービスの実態」がまったく違うことを知りました。内側から見ていると、もっと良いところや良くできるところがあるなと思っていて、そういう提案/改善をしたいと上長に言い続けていたら新規事業のPdMポジションを提案され、マーケティング部に異動しました。

他企業の3〜4倍の速さでサービスを成長させることに成功。大切なのは「当たり前」を疑うこと

新規事業を経験し、特に大変だったことを教えてください。

すぐに結果が出なかったことですね。当時はレバレジーズでアプリ制作をするのが初の試みで、社内にナレッジがなく、さらにプロジェクトを進めるための体制構築をする人的リソースが足りていないという状況でした。そういったなかで、試行錯誤しながらトライアンドエラーを繰り返し、1年かけてやっとリリースできたと思ったら、当初の会員登録数が66人しかいなかったんですよ(笑)「事業は世の中に出してからが勝負なんだな」と身をもって痛感しましたね。

 

その後さまざまな施策を実施し、今年の4月には登録者数が6万人を突破しました。業界1位のサービスでも3〜4年はかかっているところ、正規版のリリース後、たった10ヶ月でここまで成長したのはすごいスピードだと思っています。

すごいですね。たった66人だった会員数をここまで伸ばすのは大変だったと思います。具体的にはどんなことをされたんですか?

いろいろとありますが、「自分たちにしか出せない価値は何か」を改めて定義したことは大きかったと思います。

 

たとえばキャリアチケットスカウトは「価値観でマッチするスカウトサービス」というビジョンを掲げていて、「自分が将来ありたい姿を言語化したい学生」と「自社に合う人材を見つけたい企業」のマッチングをおこなう機能があります。しかし、この「価値観」の抽象度が高く、ユーザーに伝わっていないという課題がありました。そこで、マッチング方法の再調査や価値観の再定義を1からおこないました。ひたすらユーザーヒアリングやテストをおこない、ある程度仮説が立ったらプロダクトのプロトタイプをつくって反応を見て…。価値観の言語化に関しては、まったく違う業界のマッチングアプリを見たりしましたね。

 

あとは、事業予算を全部引き直したりもしました。営業、CS、マーケ、プロダクト…と全職種のPLを引き、日次で各リーダーと進捗共有をおこないました。

「自分たちにしか出せない価値」を明確にするためには、「今あるものを疑う」姿勢が必要になりますよね。

そうですね。あとは「今まで市場がどのように伸びてきたのか」を知ることも大切です。

 

就活市場は大手人材サービスが1990年代頃から地道につくりあげてきた市場です。そこから数十年経った今、「就活の常識」も変化してきました。そういった市場で新参者としてトップをとりにいくことを目指すのであれば、「業界から変えていく」ことを考えるべきです。なので、プロダクトチーム全体で「就活ってそもそも何だろう?」と概念から考え直し、共通認識を持って進めることを大切にしていました。

 

競合を模倣すれば早くリリースできるかもしれませんし、売上も立つとは思います。しかし、一番大切なのは「このサービスが、これからどんな歴史をつくっていくのか」という「立ち上げた先」を見据える必要があると思っています。結局は、自分たちにしかない価値をつくれないとプロダクトは伸びていきません。この点に関してレバレジーズは、全員が熱量を持ってついてきてくれるので、やっていて楽しかったですね。

新規事業には業界を変える可能性がある。

事業を創るうえで、レバレジーズの環境はいかがですか?

新規事業を創るにはかなり理想の環境だと思います。私が求めていた3つの条件をすべて満たしていました。

 

まず1つ目は、マイナスを変えていく「問題解決型」の事業創りができることです。事業創りには、「問題解決型」と「価値創造型」の2つがあると思っていて、私は圧倒的に前者をやりたいと思っていました。理由は、「社会をより良くする」「誰かのためになっている」という仕事の意義が、自分の熱量にも繋がると考えていたからです。

 

2つ目は、新規事業に携わるチャンスがしっかりとあることです。「事業創りができますよ」と謳っている会社はたくさんありますが、本当に「若いうちから任せてくれるのか」「裁量はどのくらいあるのか」という具体的なところは、会社によってかなり差があると思っています。レバレジーズは、成果を残して手を挙げれば任せてくれる環境がありますし、実際に私も新卒2年目からプロダクトマネージャーとして新規事業を任せてもらいました

 

そして3つ目は、優秀な人が集まっていることです。事業を創るにはいろんな部署と連携してプロジェクトを推進していかなければならないため、どんな人が働いているのかは重要です。レバレジーズの社員は、前提として意欲が高く、能力値の高い人が多いです。そして全員がしっかりと同じ方向を向いていて、「事業を伸ばしたい」「ユーザーに価値を提供したい」という共通の想いがブレないんですよね。そういう人たちと一緒にスピード感をもって事業を創っていけるという点は、すごくやりがいに感じています。

有田さんにとって新規事業とはどんなものですか?

業界をひっくり返す可能性を持っているものだと思います。事業創りは、新しい価値を世の中に提供する手段のひとつです。「ユーザーにとって一番良いものは何か?」を考え抜くために当たり前を疑い、議論を重ねる。地道で泥臭いですが、その分、世の中へのインパクトは計り知れないと思います。

■連載:次世代の事業家に訊く #1

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