日本をIT先進国に。業界を変革し、経済を支えていく

新卒中途代表インタビュー

事業 / サービス

長年、日本の経済成長の鈍化が危惧されています。その理由の1つとして、すべての産業と切っても切り離せない関係にあるIT産業の生産力の低さが挙げられます。今回は、レバテック代表の髙橋、執行役員の泉澤にIT産業を支えるエンジニアの生産性向上と絶対数増加の側面から、IT産業を各方面から変革し、支えてきたレバテックのこれまでの取り組みと今後の展望を語ってもらいました。(ライター:米田)

Contents
Profile
  • 髙橋(Takahashi)
    レバテック株式会社 代表執行役社長

    2014年新卒入社。新卒2年目で大阪支店を立ち上げ、約3年で20名超えの組織に成長させる。その後、支店統括として国内4支店を立ち上げたほか、インド支店でもエンジニア紹介の事業を立ち上げる。2019年からはレバテック ITソリューション事業部の部長として「レバテックフリーランス」の戦略立案や経営管理に従事。2021年8月にレバテックの代表執行役社長に就任する。

  • 泉澤(Senzawa)
    レバテック株式会社 執行役員

    2017年新卒入社。営業職に従事し、新卒1年目にして年間売り上げ1位に。M&Aアドバイザリー事業部にてIT企業における技術者の価値算出や大学でのキャリア講師を兼務。2年目から、新規事業の責任者としてレバテックルーキー、翌年にレバテックカレッジを立ち上げ、レバレジーズ史上最速で黒字化を実現。2021年にレバテック ITリクルーティング事業部部長として、事業戦略立案、採用、業務最適化など、レバテック複数ブランドの成長を多方面から牽引。2023年4月にレバテック執行役員に就任する。

生産性の向上:IT業界構造を変えていく

日本のIT業界構造の現状

髙橋

日本のIT業界は多重下請けという構造を成しています。多重下請け構造とは受注会社が発注会社から受託した業務の一部を下請けの会社へ委託する構造を指します。下請け会社がさらに別の下請け会社へ委託するケースも多く、5次請け、6次請けなど下請け会社が多層的に発生することからこのように呼ばれています。

泉澤

多重下請け構造の最大のデメリットは開発にかかる時間的コストです。変化が早く先が見通しにくい現代においては、外注することによって社外とのやりとりや要件のすり合わせに時間が取られ、時代の流れについていけなくなる可能性が高くなります。そのため、現在IT開発を内製化(※1)したいという事業会社は増えつつあります。しかし、これまで外部に委託していたためエンジニアのマネジメントや採用などへのノウハウがなく課題を持つ企業も多いのが現状です。

髙橋

また、この多重下請け構造はエンジニア個人の給与にも影響を及ぼしています。たとえば、発注元の企業が、ある1次請け企業に月200万円で発注した場合、次の2次請け企業には月150万円、3次請け企業には月100万円、そして実際に作業をするエンジニアには月50万円しか渡らないというケースがよくあります。

※1 事業会社がエンジニアを雇用し、自社内でIT開発をおこなおこなうこと

IT業界構造を変革し、全ての産業の生産性を向上させる

髙橋

レバテックでは、この非効率な業界構造を変革しIT産業の生産性を向上させ、日本の産業全体の生産性を上げていくために、仕事探しのプラットフォームを展開しています。仕事を探しているエンジニアと開発をおこないたい会社をキャリアコンサルタントの知見やレバテック独自開発のAIなどを駆使し、最適にマッチングするサービスです。

レバテックの基幹事業では、この多重下請け構造を解消するために、2次請けより大きな企業とは取引をしていません。発注元の企業とエンジニアの距離が近ければ近いほど企業の開発の生産性は上がり、エンジニアの賃金も上がっていくからです。

泉澤

私たちはレバテックの価値を、「まだ世の中には知られていない企業の情報を持っている」点だと考えています。また、レバテックLABというメディアも運用しており、世の中のIT開発の情報が集まっています。その情報があるからこそ、エンジニア一人ひとりが一番輝く場所を提供することができますし、まだ知られていないけれどこれからの時代を代表していく企業が優秀なエンジニアを採用し、サービスを拡大していくことができるようになります。

このように、エンジニアと企業の距離を近づけ、将来性のある企業と優秀なエンジニアをマッチングさせることで、日本経済全体の活性化を狙っています

髙橋

今ではTVCMを行っているような有名なゲーム会社に社員が5人程度の時からサービスを提供させていただいていたり、とある配送サービスアプリのリニューアルもレバテックでご紹介したエンジニアが数多く参画していただいたりしています。

レバテックが支援したエンジニア・企業が、世の中に良いサービスを生み出していくのを見ることができるのはやりがいになりますね。

 絶対数の増加:エンジニア不足を、教育を通じて解消する

泉澤

レバテックでは生産性向上だけでなく、エンジニアの絶対数を増やすためのサービスもいくつかおこなっています。

2030年までに、エンジニアは最大79万人不足(※2)すると言われています。近年どんな業界でも成長のためには、ITの活用は切っても切り離せない関係になっており、エンジニア不足は経済成長を鈍化させる要因となっています。そのためレバテックでは、レバテックキャンプという社会人にむけたエンジニアになるための教育サービスとレバテックカレッジという新卒でエンジニアを志望する学生のための教育サービスも展開しています。

未経験からエンジニアになりたいという学生や社会人は多いものの、世の中の一般的な教育系サービスでは、転職できるほどのスキルをすぐに身につけることが難しいのが現実です。また、エンジニアとして良いキャリアを歩むためには、IT業界の構造を理解していることが重要です。そこでレバテックカレッジ・レバテックキャンプでは、一人ひとりにメンターが付き添い、実際に業務を行える水準まで教育し、エンジニアになろうとする方の背中を押すサービスをおこなってきました。

レバテックのテレビCMの影響や国が推し進めているリスキリング施策の影響もあって、レバテックには未経験からエンジニアを目指す多くの方からサービス登録をいただくことが増え続けています。社会人向けのレバテックキャンプでは、異業種からのエンジニアへの転職の事例が増えていたり、大学生向けのレバテックカレッジでは、大学生向けのカリキュラムが評価され、現在では大学へそのカリキュラムを提供したりなど、サービス提供できる人たちの幅の広がりを感じています。

※2「ITベンチャー等によるイノベーション促進のための人材育成・確保モデル事業」(経済産業省)

 レバテックが目指す未来

髙橋

レバテックのビジョンは「日本を、IT先進国に。」です。それを実現するために業界をまたいでさまざまなことに挑戦していく予定です。

直近では、エンジニアの仕事そのものの効率化や事業会社の内製化による生産性の向上などを目的として、2つの新規事業がすでに走り出しています。

それはITコンサルとクオリティアシュアランス(Quality Assurance:QA)です。日本企業のDX化を進め生産性を上げていくために、前者はシステム開発やプロダクト開発のコンサルティング、後者は品質テストの代行をおこなう事業です。日本企業のエンジニア組織の内製化はまだまだ時間がかかります。その間、エンジニアの採用についての業界知識が豊富なレバテックが支援することにより、将来的な内製化を見据えた開発業務が可能になります。

泉澤

このような新規事業は、既存事業である採用・教育の事業にもシナジーがあると思っています。受注側の企業にレバテックが入り込んでいくことで、その会社の文化や開発の環境などがより詳細によりリアルに見えてきます。そのデータが蓄積されていくことで、エンジニアと企業のマッチング精度が今よりも格段に上がると想定しています。

髙橋

また、近年は政界との繋がりも強めています。働き方の多様化が叫ばれるなか、エンジニアの働き方もその流れの一部にあります。レバテックは2021年、業界団体を立ち上げ、行政と協働し、エンジニアの働き方に関する法案の作成にも尽力しています。

今後も、「日本を、IT先進国に」することを目指し、採用や教育領域ではエンジニアの人材の流動性を担保し、その絶対数を増やす。そして、そのノウハウを海外に輸出していくのが、今後の目標です。レバテックが日本のIT産業を支え、他社が持ち得ないさまざまなデータを保持することによって、レバテックにしか生み出せない価値をこれからも拡げていきます

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