「対価を支払わずして成功は掴めない」僕が常勝マーケターになれた理由

マーケティング表彰新卒メディカルケア

ひと

2020年10月におこなわれたレバレジーズグループオンライン全社総会で、栄えあるベストマーケターを受賞した千葉さん。勝率3割で一流と言われる改善施策において勝率9割を超え、改善率も1.5倍以上を叩き出したという彼に、成果を出し続けるための秘訣について聞きました。(ライター:長谷川)

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Profile
  • 千葉(Chiba)
    マーケティング部 プロモーションチーム メディカルユニット

    2019年新卒入社。入社後介護事業のリスティング広告、DSP広告、SNS広告を担当した後、看護事業部のクリエイティブを担当。4ヶ月で17本のLPを企画・ディレクション。リリースする施策のCVRを毎週改善し、半年で2倍にする常勝マーケター。「千葉がやれば必ず改善する」と言わしめるメディカル事業変革の立役者。趣味は囲碁で、その手腕は趣味の領域を超え、アジア大会3位の成績を収める。

やりたいことが先行し、失敗からスタートした1年目

ベストマーケター受賞、おめでとうございます!受賞は目標にしていたんでしょうか?

正直、特に受賞を目標にしていたわけではないんですよ。というのも、入社したときから僕は、何の知識もない状態で配属されたからには、目の前の仕事に必死にならないといけないって思ってたんですよね。

 

数年後の目標があってそれを逆算していても、目の前の仕事ができなければ仕事って絶対もらえないじゃないですか。理想ばかり言って現実が見れないのはださいなって思っていたので、目の前のことを全力でやりきって、なんなら上長の仕事までやってやろうと意気込んでいました。期待されている成果は、2カ月後、3カ月後には余裕で達成するからもっと負荷かけてくださいくらいの勢いでしたね。それでめちゃくちゃ仕事巻き取って、最初失敗したっていう。

 

当時、改善余地があったのに未着手状態だったYahoo!のリスティング広告の仕事を巻き取ったんです。でも、仕事を巻き取りすぎて全然手がまわらなくて、結局自分ではどうすることもできなくなって、自分から奪いにいった仕事をまた戻しちゃったんです。自分ならどれだけ負荷かけてもやり遂げられると思いこんでたんですけど、成果が出なかった時に現実を知るきっかけになりましたね。

それから意識してきたことはありますか?

対価を支払うことを意識していきました。仕事を巻き取ったこと自体が失敗の要因ではなくて、巻き取ったのにもかかわらず、成果を上げるための勉強や時間など、その対価を支払ってなかったんですよね。僕は、成果が出ることは当たり前じゃないけど、それでも努力し続ける人にだけが見える景色があると思ってるんです。みんな成果をおさめないといけないので、報われるかは分からないけど勉強の時間やフィードバックをもらう時間、思考する時間など、何かしらの対価を支払ってるんですよね。それなのに、僕は「成果を出す」と「仕事を巻き取る」という行為にこだわりすぎて、そのために必要な対価を全く支払えてなかったんです。今思えばそれは成功しないよねって感じですよね。

 

また、先輩に言われた「今から千葉が世に出す全てのアウトプットを、全ての人が見てると思って仕事してね」ということも意識しています。最初はそれがクリエイティビティなもののことを言ってるのかなと思ったんですよね。でも、そうではなくて、相手に依頼する時のSlackやメール、資料も全部一言一句をアウトプットとして捉えてねという意味だったんですよね。誤字をなくすとか、分かりやすく伝えるとか、文字の大きさを揃えるとか、それらには全部理由があるし、みんながそのアウトプットを見ているという「怖さ」と戦ってほしい、みたいな。それは今でも胸に残っていますし、常に「これでちゃんと伝わるかな」というのを考えるきっかけになってますね。

成果を出せる仕組みづくりまでをおこない、ベストマーケター受賞

1年目での失敗を経て、今回受賞に至った成果について教えて下さい。

クリエイティブを刷新してサイトを全部リニューアルし、コンバージョンレートを大幅に改善できたことが受賞に繋がりました。1年目の失敗の経験を活かして、終電まで残って上司にアドバイスもらいにいったりセミナーに参加したり、目的から逆算して必要なことはすべてやりましたね。その努力が報われて、僕のミッションである「超高速でLPのクリエイティブを回して、最も成果の出るものに寄せていくこと」「サービス訴求を刷新すること」「クリエイティブを量産する体制及び仕組みをつくること」の3つを全て達成できたんです。

 

僕の担当した看護師の転職支援サービス「看護のお仕事」のLPは4〜5年くらい変わっておらず、それが事業部としての課題でした。つくった当時は良かったかもしれないですけど、ユーザーのニーズは変わるのに訴求もデザインもすごく古くて見づらくなっていたんですよね。ずっと変えなきゃいけないけど、人がいない状態だったので、僕が「クリエイティブやりたいです」って手を挙げたらアサインしてもらえたんです。それでクリエイティブを刷新したら、コンバージョンレートを大幅に改善させることに成功したんです。流入改善の施策を毎週出し続けては分析しての繰り返しでした。その結果、一般的に3割あれば一流と言われているLPOの勝率において、僕は9割近い数値を叩き出すことができました。

どんな工夫をしたのでしょうか?

ユーザーヒアリングに徹底し、LPを通してユーザーが体験するストーリーにこだわりました。ただ単にクリエイティブブリーフ通りにつくるのではなく、ユーザーヒアリングをもとに、LPの訴求内容や色の使い方、コンテンツの順番を綿密に設計しました。ユーザーが解決したいことを追求した訴求コンセプトと、それを色で表現する視覚的なコンセプトをまとめてから、これを見てどんな気持ちになってくれたらいいかを考え、メッセージに落とし込みました。そしてメッセージを見たユーザーからでてくるであろう疑問を解決するコンテンツを盛りこんで、ストーリー通りになるようストラクチャーを設計したんです。上司から、ストーリーに繋がりがない箇所を何度も指摘され、その度に因果関係づくりを繰り返すことで、最終的なアウトプットに行きつきました。

 

それに伴い、オウンドチームやコンテンツのチーム、CRMのチームなどチームをまたいで多くの人達に新しくつくったサイトを反映させるプロジェクトも同時に走らせました。それまで、他チームを巻き込んで施策をリリースするとなると、企画を上げてからリリースまでに、少なくとも2週間はかかっていたんですよ。クリエイティブを量産するには都合が悪かったので、コンテンツの本数やリリーススケジュール、内容をプランニングする打ち合わせを設定したり、依頼の期日や制作フローなどのフォーマットを作成してルールを厳格化したりと、より多くの施策を属人化せずにリリースできるような仕組みをつくりました。

自らクリエイティブがしたいと手を挙げたと言っていましたが、なぜ興味があったのでしょうか?

ロマンがあると思うんですよね。僕は大学時代に映像製作のゼミに所属して、インタビュー映像や短編映画をつくっていました。企画も撮影も編集も一通り全部やっていて、最終的には映画の企画をプロデュースして、告知までやってました。今の僕らは映画を映像として楽しんでいますが、映像が全くなかった時代は、壁画がその代わりになっていたと思うんです。人を楽しませたり、人に何か伝えたりする時に、それが映像でも壁画でも役割は同じで、結局今も昔も思いは変わらないってところが魅力的だと思ってて。

 

それは、クリエイティブの仕事にもつながると思うんです。例えば、動画広告にもオフラインの電車公告にも、社内に張りだしてるポスターにも、全媒体に動画や画像があるじゃないですか。場所や形式が全然違うのに、やろうとしてることは同じで「人にアクションさせること」なんですよね。手段が違うだけで、思いは一緒というところは、今の仕事に通ずることだと思っています。

やりたい仕事を勝ち取るために、目の前の仕事で成果を出し続ける

映像制作をしていた千葉さんが、なぜレバレジーズに入社を決めたのでしょうか?

当時の就活軸としては3つあって、そのなかで大きな2つの軸が「自分の手がけた制作物を人に届けられる仕事」と「人に届けたときにその反応がわかりやすい仕事」で、プラスアルファとして「実力主義であること」でした。やっぱり映像製作の経験が自分の価値観に大きく関与していて、自分が密に関わった製作物が世に出るときの興奮や恐怖みたいなものって、そんなに味わえることじゃない気がしているんですよね。あと、自分がつくったものに対して何らかの反応を示してほしいので、それが分かる仕事ってなるとやっぱり広告とかテレビとか、映画かなと思って、制作側で受けてました。

 

運がいいことにたくさん内定をいただけて、最終的にテレビ局に内定承諾をしていました。承諾後にインターンしてみたら、やっぱり僕が求めているほどには実力主義じゃなかったんですよね。それで、上位の概念から考え直して、自分は映像制作にこだわっているわけではなく、人に届けられる仕事や、その反応が分かる仕事がしたいと気づき、それを満たせる、かつ実力主義のカルチャーがあるベンチャー企業を受けるようになりました。

 

なかでもレバレジーズは、実力主義なうえに、これから業界1位を狙いにいくフェーズのサービスが多く、自分が成果を出して仕事巻き取っていったら、業界1位に大きく貢献していけるのではないかという野望を持てたんですよね。また、レバレジーズのマーケティングはサービスの戦略から顧客に届ける広告に至るまで、全体の設計と実行を担うことができますし、Webやデータを駆使して設計するのでユーザーの反応もわかりやすいんです。自分の3つの軸全てを十分に満たしていたことが決め手となり、レバレジーズに入社を決めました。

そのような経緯で入社して、ベストマーケターに選ばれた今の気持ちを教えてください。

特に何も変わらないんですよね。受賞しても、次の日から僕がする仕事は変わらないし、達成しなきゃいけない目標も変わらないので、これまでと同じように、目の前の仕事に向き合うだけなんです。むしろ、本当に大変なのは受賞してからの1〜2年だなと思っています。受賞後のパフォーマンスによっては、「あいつ受賞したけど、大したことないな」って思われる可能性もあるじゃないですか。そういう意味で、本当に評価されるのは受賞してからの1〜2年だと思ってるので、そのプレッシャーと戦うためにより一層頑張らないとなと思っています。

今後の目標はありますか?

僕の担当する「看護のお仕事」を業界1位にすることです。メディカル事業部では本気でそれを目指し、戦略を大きく変えました。今のところそのシナリオ通りに動いているので、必ず実現させたいと思っています。外から見ても、「看護のお仕事」チームは業界1位を目指して働いてると思ってもらえるようなチームでありたいですね。

 

個人でいうと、正直10年後や20年後を全然見据えることができてないんですよね。やりたい仕事はめっちゃあるんですけど、やりたい仕事って成果で勝ち取るしかないじゃないですか。プロモーションチームの教訓にもあるんですが、「仕事の報酬は仕事」なんですよ。これやりたいとか、あれやりたいとか、自分の欲求だけがどんどん大きくなってしまいがちですが、そのためには何かを犠牲にできないといけない。何を対価として支払うかが分かっていないということは、やりたいことを実現するために自分がやるべきことを分かってないということだと思うんです。

 

成功のためだったら夜遅くまで残るときもあるし、めちゃくちゃ勉強するときもあるし。成果が出ないときもあると思いますが、そこを踏ん張らないと自分のやりたいことは一生できないし、目の前の仕事も成果が出ないと思ってるんですよね。だから、目の前の仕事に対して、全てに成果を出し続けていきたいですね。

 

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