安定よりも「成長」を求めて。挫折を味わい変化した仕事観【私のキャリア年表 vol.3】
ひと
連載:私のキャリア年表 本企画では、レバレジーズで働くさまざまな人を取材し、これまでの仕事で自己が誇れること(ドヤ歴史)や失敗経験(黒歴史)を切り口に、普段の姿だけではわからないキャリアの歩みを浮き彫りにします。
今回取材したのは、2021年に中途入社した落合さんです。現在は、看護師のキャリア支援をおこなうサービスブランド「レバウェル看護」を運営する看護エージェント事業部でリーダーを務めています。レバレジーズに入社し3年目を迎えた2023年には、全社総会にてベストセールスを受賞した落合さん。一見輝かしいキャリアを歩んでいるように見えますが、その裏には数々の挫折や苦悩があったといいます。そんな落合さんの入社後の挫折経験や苦悩、そこから得た学びや価値観の変化など、落合さんのこれまでのキャリアを紐解いていきます。(ライター:青江)
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落合(Ochiai)
レバレジーズメディカルケア株式会社 看護エージェント事業部 リーダー2021年中途入社。早稲田大学卒業後、新卒で大手金融機関に入行し、金融商品の提案等の個人営業を経験。より幅広いスキルを身に付けたいとの想いから転職を決意。個人の裁量権の大きさやキャリア形成の多様さ、そして働く人に魅力を感じレバレジーズへ。レバレジーズ入社後は、看護師のキャリア支援に従事。紆余曲折を経ながらも、2023年4月の全社総会でベストセールスを受賞。現在は、プレイングリーダーとしてマネジメントもおこなっている。趣味は、映画鑑賞。
キャリアアップのスピードに悩んだ銀行員時代
まずは、これまでのキャリアを振り返ってみてどのような8年間でしたか?
良い意味で、就職活動時には想像もできなかったキャリアを歩んでいるなと感じています。
というのも、そもそも新卒時は定年まで1社で勤め上げることができる企業はどこかという軸で就職活動をし、縁あって銀行に入行しました。そこで定年まで働くと思いきや、現在はまったく正反対のベンチャー企業で働いていますから。人生なにがあるかわからないなと思いました(笑)
就活軸に沿った企業に入ることができたのにも関わらず、転職を選んだ理由はなぜですか。
キャリアアップのスピードに不安を感じたのが大きな理由です。
銀行に入行するという意思決定の際、キャリアアップのスピードが遅いことは織り込み済みだったのですが、実際に働き出してみると現状と理想のギャップが大きすぎることを再認識しました。ただ、気づいたのはいいものの、そのギャップを埋めるにも「銀行は一歩一歩着実に成長してく」というスピード感だったということもあったので、難しかったですね。
ベンチャー企業で働いている友人の姿と自分の姿を照らし合わせたとき、成長スピードの違いに焦りを感じることが多々ありました。そんな状況も相まって、目の前の仕事に集中することができなくなりつつあり、「あれこれ考えるよりも、一度転職してみよう」という想いが強くなり、最終的に転職という選択に至りました。
転職時、さまざまな業界や企業を見ていたと思うのですが、最終的にレバレジーズに入社を決めた理由を教えてください。
理由は大きく4つあります。
1つ目は、成長産業かつ長期的なニーズが見込まれる市場においてビジネスを展開し、急成長していることに魅力を感じたからです。将来、セールスとしてビジネス経験を積んでいくなかで、単なる目標達成ではなく、社会や顧客に貢献できるような事業に携わったり、まだ世の中にない価値を提供したりするような挑戦的な目標を達成したいと考えています。その目標を実現するためには、成長市場で経験を積み、スピード感を持って成長できる環境が不可欠だと思っていて、レバレジーズはその点でぴったりでした。
2つ目は、 キャリアアップのスピードの速さです。
当時の銀行は、年功序列型の組織体系だったため、私が理想としているキャリアアップのスピード感と実際のスピード感に大きな乖離がありました。一方でレバレジーズは、実力主義のカルチャーを掲げているということもあり、年次関係なく、成果を出せば早期から重要なプロジェクトに携わったり、リーダーなどのマネジメントレイヤーに昇格したりする機会が多くあると聞いていました。このような環境であれば、自分の能力を存分に発揮し、目標とするキャリアを早期に実現できるはずだと考えました。
そして3つ目が、働いている社員が魅力的だったことです。
面接と職場見学をした際に、その魅力を肌で感じる瞬間がありました。職場見学の際には、すれ違う社員全員が気持ちよく挨拶してくれましたし、なによりも活気に満ちた雰囲気のなかで生き生きと働いている姿が印象的でした。これを間近で見たとき、純粋に「この環境に身を置くことで、働くことに対してより前向きになれるのではないか」と感じたことが大きかったです。
また、面接では担当していただいた執行役員の森口さんの想いや生き方に感銘を受けました。面接のなかで、これまでの経験に加えて、これから挑戦したいことなど森口さん自身のことについてかなり詳細にお話していただく機会がありました。内容は詳細には話せませんが、その話を聞いた瞬間に胸が高鳴ったことを覚えています。そこから、「このような人と一緒に働いてみたい」と強く思うようになり、徐々にレバレジーズへの志望度が高くなっていきました。
最後の4つ目が、企業理念の浸透が隅々までされていたことです。
企業理念(※1)を見てもらうとわかりますが、レバレジーズは顧客や他者への貢献をとても大切にしています。私も前職では、他者への貢献という部分はかなり大切にして営業活動をおこなってきましたが、周囲には他者よりも自己の利益を第一に考えている人が多くいたのも事実です。そんななかで、レバレジーズは会う人全員が口を揃えて、「顧客の利益が重要」と言っていました。これを聞いた際に、言葉だけでなく実際に理念を体現しているような社員ばかりの環境で働くことができたら、かなり納得度の高い営業ができるのではないかなと思いました。
※1 顧客の創造を通じて、関係者全員の幸福を追求し、各個人の成長を促す
順調だったキャリアが一転、どん底へ
改めて入社してからの感情グラフを見ると、入社後半年間は順調ですね。
そうですね。自分のなかで納得度が高い状態で入社できましたし、なによりも想像以上の環境だったので、出だしは好調でしたね。
どのような点が想像以上だったのでしょうか。
良い意味でのカルチャーギャップとスピード感が想像以上でした。
まずカルチャーに関しては、自分が想像しているよりも利他性が高い社員が多く、周りを称賛する文化が根付いていると感じました。いつでもどんなときでも相談に乗ってくれる上司や同僚ばかりですし、称賛すべきことに対しては当たり前に称賛してくれる文化やカルチャーが根付いていたのです。これらのおかげで、よりポジティブな気持ちで仕事に取り組めました。
次に、スピード感に関しては、さまざまなことが前職と比較できないほどの速さで進んでいきました。意思決定のスピードもそうですし、組織の改編や事業環境などありとあらゆるものが想像以上の速さで変化していきました。これは、スピード感を求めていた私にとっては、嬉しい誤算でしたね(笑)
順調だったのも束の間、半年を境にモチベーションが下降していますが、どんなことがあったのでしょうか。
そうですね(笑)
実は、モチベーションが低下する直前に、部署内で異動となり、社内トップレベルの営業実績を持つチームに配属されました。
噂には聞いていましたが、想像を超えるメンバーのレベルと士気の高さに圧倒されてしまい、自信をなくしてしまいました。その結果、モチベーションが低下していく一方でしたね。
さらに、支援をおこなう看護師さんとの関わり方も変化させる必要があり、苦労したという側面もあります。
具体的にどのような部分に苦戦したのでしょうか?
看護師さんが転職先に求めているものや重視しているポイントを深く理解するのに苦労しました。
異動前と異動後のチームでは、支援する看護師さんのニーズや重視するポイントが大きく異なっていました。また、看護師さんならではの悩みや心理状態など目には見えない部分の解像度が低い状態で……。そのような状態のなかで、試行錯誤はしていたのですが、なかなか成果にはつながらず、負のスパイラルに陥っていまったんです。
そうだったのですね。2022年3月あたりから再び上昇していますが、どのようにして負のスパイラルを抜け出したのでしょうか。
負のスパイラルを抜け出すことができた一番大きな要因は、自分自身のマインドセットを大きく変えたことです。
というのも、ちょうど同じ時期にプライベートも上手くいっておらず、このまま仕事もプライベートもずるずるといってしまうと「まずい」となりまして。そこから、当時の上司にわらにもすがる思いで、相談することにしました。
今思うとくだらない悩みも多かったんですが、本当に親身に、かなりの時間を自分に費やしてくれたんです。これを機に、自分のマインドを含めたスタンスなど根本部分から見直しをおこなうことにしました。
そうすることによって、仕事に対する姿勢などが少しずつ変化していき、結果として負のスパイラルから脱することができました。
さまざまな取り組みをおこなった結果、現状が好転していったと思いますが、直接的な要因はなんだったのでしょうか。
これは恥ずかしい話ですが、アドバイスを素直に受け入れることができたことが、一番大きな要因だったと感じています。
これまでも、他の方から様々なアドバイスをいただいていましたが、参考にする程度にとどまっていました。当時、自分のやり方に自信があったため、固執していたのです。
それが結果として良くなかったと反省し、改めて相談していくなかで頂いたアドバイスを素直に実行するところから始めました。
そのなかでおこなったことの1つに、日々の業務改善があります。これまでできていなかった逆算思考や看護師さんの感情に寄り添うことなど、意識することができなかった細かい部分まで変えていきました。
染み付いた方法を180度変えるのは大変で、少々時間はかかりましたが、この経験を通して、自分の考えややり方に固執することなく、常に新しい学びを取り入れる姿勢の大切さを学びました。
暗いトンネルを抜け出し、ベストセールスに
2023年上半期の全社総会ではベストセールスを受賞されていますね。
そうですね、努力が報われてとても嬉しかったです。
ベストセールスの受賞を最大目標に置いていたわけではなかったのですが、一人一人の求職者と全力で向き合い続けた結果、小さな目標達成を積み重ねることができ、最終的には大きな目標を達成することができました。自分一人では絶対にここまで到達できなかったし、いろいろな人の支えがあったからこそ受賞できたと感じています。
周囲は年下ばかりで、本来であれば自分が率先してチームを引っ張っていくべき立場だったにもかかわらず、周囲からのサポートに頼ることが多かったと感じています。だからこそ、成長する姿を見せて恩返ししたいという気持ちで一生懸命頑張りました。結果として、全社総会の壇上で感謝を述べることができ、最高の形で恩返しをすることができて少しほっとしましたね。
これまでの仕事を通して、学んだことや気付きはありましたか?
目の前の仕事に全力を尽くすことが重要だということを学びました。
「権利を主張するなら義務を果たせ」という言葉もあるように、自分が本当にしたい仕事をするためには、目の前の仕事に全力を尽くすことで実績をつくり、周囲の人に信頼されていくことで道を切り拓いていかなければなりません。
積極的に行動することで、意図せぬチャンスを掴むことができると思っています。一見遠回りのように見えますが、目の前の仕事に全力を尽くすことが、実は理想とするキャリアへの一番の近道だったりするんです。
業界No.1のサービスになるために
今後の目標について教えてください。
組織と個人でそれぞれ目標があります。
「レバウェル」が業界No.1のサービスに向け進化し続けるため、まずは私が所属する組織が高い基準を維持し続ける組織へと変革する必要があると考えています。そして、このような変革を達成するためには、メンバー一人ひとりが自らの役割や存在意義を理解し、前向きに仕事に取り組むことができるよう、我々マネジメント側が積極的にサポートしていく必要があります。これは、私自身が過去に成果を出せず苦しんだ経験からきており、同様の状況を少しでも減らし、メンバーが前向きに組織に貢献できるよう支援したいという想いからです。それを実現した先に、業界No.1のサービスへと進化を遂げることができるのではないかと考えています。
個人では、自分の理想とするリーダー像にまだまだ足りていない部分が多いので、早急に改善に取り組んでいきます。改善していく過程で、後進の育成にも積極的に関わっていきたいと考えています。教育に携わったメンバーが活躍し、レバレジーズの中でも指折りの組織にしていきたいですね。