ボーダレスな社会の実現に向けて。国境を超えた社会課題の解決に取り組む

事業部長中途新卒

事業 / サービス

「世界中の人と企業をつなぐ架け橋となりたいですね」そう語るのは、レバレジーズの海外事業本部で中心的な役割を担う長谷さん、土屋さん、小林さんです。グローバル化の進展に伴い、日本企業での外国人雇用が増加しています。これは、単なる労働力不足への対策だけでなく、イノベーションと多様性をもたらす重要な取り組みとなっています。今回は、このような重要な領域で事業展開している海外事業本部の3名に、その取り組みと今後の展望について伺いました。(ライター:青江)

Contents
Profile
  • 長谷(Hase)
    海外事業本部 本部長

    大手総合コンサルティングファームでプロジェクトリーダーとして複数の大型案件を経験した後、2017年レバレジーズに中途入社。海外事業部長として海外事業の構想づくり・海外現地拠点開設、戦略立案から現地パートナーの開拓、アサインなど、海外展開全体をけん引し、参画後1年で、3拠点+国内事業の展開を推進する。趣味は、サッカーと旅行

  • 土屋(Tsuchiya)
    海外事業本部 海外人材招聘事業部 部長

    国立台湾大学を卒業後、2020年新卒秋入社。入社後、発足わずか半年の海外事業部に配属。1年目の終盤でリーダーへ昇格。その後、新型コロナウイルス感染症の世界的な流行のなか、事業拡大に向け奮闘し、大阪支店と福岡支店の立ち上げに従事。2022年から本格的に事業を再開し、組織の拡大に尽力。現在は、海外人材招聘事業部の部長として、外国人の採用支援と定着支援を一気通貫でおこなっている。趣味は、サザンのライブ鑑賞

  • 小林(Kobayashi)
    海外事業本部 外国人人材紹介事業部 兼 海外メディア事業部 部長

    2020年新卒入社。海外メディア事業部にて、多言語対応求人メディアのマーケティング、Webディレクションを担当。新卒3年目より海外メディア事業部の事業部長を務め、海外事業国内領域のマーケティング責任者や特定技能事業の責任者などを広く兼務。2024年に外国人人材紹介事業部を立ち上げ、部長に就任。2023年度ベストリーダーノミネート、特定技能事業でベストチームを受賞。趣味は、万年筆の収集とボードゲーム

海外事業本部が取り組む社会課題

海外事業本部が取り組んでいる社会課題についてお聞かせください。

長谷

グローバルレベルでの人材の流動性を活発にすることが大きな課題です。特に、人材が豊富な国から不足している国への流動性を高めるサービスの構築を目指しています。この課題に取り組まないと、一部の国や地域に人材が集中し、他の地域では産業が衰退するリスクがあります。

小林

具体的な数字で言えば、日本では2040年までに約1200万人の生産年齢人口が減少すると予測されています。介護分野だけでも今後5年間で約15万人の特定技能外国人材が必要とされています。また、製造業や飲食業でも合わせて30万人程度の特定技能外国人材が必要とされる見込みです。

その課題がもたらす影響について、もう少し詳しくお聞かせください。

長谷

この課題を放置すると、国や企業、求職者それぞれに深刻な影響が出ます。国レベルでは、労働力不足により産業が衰退し、経済成長が鈍化する恐れがあります。企業にとっては、人材確保が困難になり、事業継続や拡大に支障をきたす可能性があります。求職者の視点では、グローバルでのキャリア選択肢が限定され、潜在的な可能性を活かしきれない状況が生まれます。

どのようなアプローチをされていますか?

長谷

大きく2つのアプローチがあります。1つは受け入れ側の体制整備です。外国人材を理解し、適切に受け入れる準備が不足しています。もう1つは、外国人材に対する正確な情報提供と教育です。

小林

人材紹介事業とメディア事業を通じて、企業の受入支援と外国人材への正確な情報提供の両方を解決できるソリューションを提供しています。例えば、企業に対しては外国人材の特性や文化的背景の理解を促進し、外国人材に対しては日本の労働環境や文化についての詳細な情報を提供しています。

さらに、今後は定着支援にも力を入れていきたいと考えています。言語サポートや住居、医療へのアクセス支援など、生活全般をサポートする取り組みを展開することで、外国人材が日本でより快適に暮らし、働けるようサポートしていく予定です。

これらの総合的なアプローチにより、外国人材と日本企業の双方にとって有益な環境を創出していきたいと考えています。

土屋

また、外国人材に対する偏見や誤解を解消することも重要です。例えば、外国人労働者の犯罪率は一般的に考えられているよりもずっと低いのが現実です。こうした正確な情報を広めることで、受け入れ側の意識改革にもつながると考えています。

人・国における不平等や不均衡が起きない、ボーダレスな社会の実現に向けて

海外事業本部のミッションやビジョン、そして目指している世界について教えてください。

長谷

海外事業本部は、2018年にスタートしたレバレジーズグループのなかでも比較的新しい事業部です。私たちが掲げているビジョンは、「Beyond the Borders」。つまり、人・国における不平等や不均衡が起きない、ボーダレスな社会を実現したいという想いが込められています。そのために、「世界中の人と企業をつなぐ架け橋となる」というミッションを掲げ、国境や文化の壁を超えて、世界へ挑戦する人と企業をつなぐ、プロフェッショナルとなるべく、日々さまざまな業務に取り組んでいます。

小林

海外事業本部として、中長期的に目指しているものは大きく3つあります。

1つ目は、日本と海外で相互協力関係を構築し、人と企業の持続的成長を支え、日本の発展に貢献することです。日本は皆さんもご存知の通り、少子高齢化による労働力不足が深刻な問題となっています。この課題を解決するために、人材の流動性を高めることで持続的な成長の実現を目指しています。

2つ目は、グローバルでの人材流動性の活性化に貢献することです。グローバルレベルでは人材が豊富な国と不足している国が混在しています。豊富な国から不足している国への流動性を高めることで、経済的な不均衡や社会的格差の是正を目指しています。

3つ目は、これらの目標を実現するために、まずは世界で人材不足が最も深刻な日本への人材供給モデルを具体化することです。このモデルを早急に確立し、同様に人材が不足している他の国々にもサービスを提供していきたいと考えています。

続いて、海外事業本部が展開している事業についてお話いただけますでしょうか。

長谷

海外事業本部の事業は、大きく2つに分かれています。1つは、海外で活動をおこなう事業、そして2つ目は、日本をベースとして海外関連のサービスを提供している事業です。

もう少し具体的にいうと、1つ目に関しては、クロスボーダーでの人材紹介サービスの一貫支援をおこなうサービスです。これは、主に日本向けのサービスで、海外から日本への人材誘致、教育、紹介などを一貫して支援しています。そして2つ目が、海外の有望なローカル人材紹介マーケットでの多国籍企業支援です。現在は、メキシコやアメリカでの事業展開に力を入れています。

小林

私が事業責任者を務める海外メディア事業部と外国人人材紹介事業部では、主に日本国内での外国人の就労支援を目的に事業運営をしています。運営している「WeXpats」というメディアでは、海外に挑戦する人々を後押しし、世界中の就労に関わる問題を解決することをミッションとして掲げ、求人メディアや記事メディア、YouTubeなどのSNSを通じて情報発信をおこなっています。

また、ベトナム国内で調査をしたところ、日本で働きたいと考えている人の3割弱が「WeXpats」を知っているという結果も得られ、メディアとしても一定の認知を得ているなと感じています。

土屋

私が事業責任者を務めている海外招聘事業部では、外国人材の入国サポート、そして就労後の定着支援をおこなっています。この事業は、日本で働きたいと考えている海外在住の外国人向けのサービスがメインで、海外支社とも連携しながら教育から就労、定着まで包括して支援しているのが大きな特徴です。

レバレジーズは多様な領域で事業展開をおこなっていますが、このような事業を展開する意義について教えてください。

長谷

レバレジーズが目指している「関係者全員の幸福を追求する」というミッションに直結する事業だと考えています。また、日本の生産性向上という大きな目標に向けても、我々の事業は重要な役割を果たしています。国内での人材紹介は最適な人材配置に直結し、海外からの人材招聘は労働力の増強につながります。

小林

また、単に労働力不足を解消するだけでなく、多様な背景を持つ人材が日本社会に新しい価値観や創造性をもたらすことにも大きな意義があります。グローバル化が進むなかで、日本企業の国際競争力を高めるうえでも、外国人材の活用は不可欠です。

土屋

さらに、我々の事業は日本と海外の架け橋となる役割も果たしています。外国人材が日本で成功体験を積み、母国に戻って活躍したり、日本と母国のビジネス関係を強化したりする例も多く見られます。このような国際的な人材の循環を促進することで、長期的には日本の国際的地位向上にも貢献できると考えています。

 事業のやりがいと困難

事業を通じて感じるやりがいや困難についてお聞かせください。

土屋

最も嬉しいのは、企業の成長を支援することで、結果的に外国人労働者の成長にもつながっていることです。例えば、3年間の雇用契約期間を終えた後も、同じ会社で働き続けたいという外国人労働者が67%もいます。これは業界平均の5%を大きく上回る数字です。

一方で、日本的なバックグラウンドがゼロの方々を受け入れるため、さまざまなトラブルや課題も発生します。例えば、日本の職場文化への適応や、コミュニケーションの問題などがあります。しかし、それらを一つ一つ丁寧に解決していくことで、より良い受け入れ体制が構築できると考えています。

小林

事業に関わっているメンバーの努力が成果に繋がっているのを間近で見たり、社会に貢献していることが認められたりしたときに、本当にこの仕事をしていて良かったと感じます。

WeXpatsの記事が小学校の教材として使用されたり、SNSを通じて求職者の支援につながったりしたときには、やはり嬉しいですね。

最近も自社で支援した外国人材の方を集めて交流イベントをおこなったのですが、外国人材の皆様も今の職場で活き活きと働いており、転職を支援したキャリアアドバイザーに感謝を伝えているのを見た瞬間は、私たちの仕事の意義を強く感じました。

また困難な点としては、外国人材の受け入れや教育体制が整っている企業はまだ少ないことです。受け入れ体制構築の支援や企業への理解促進などを通じて、外国人材が働きやすい社会をつくっていくことが課題です。

外国人材の受け入れに関して、日本社会特有の課題はありますか?

長谷

日本は他の先進国と比べて、外国人の受け入れに関してかなり保守的です。例えば、ドイツの移民率が約17%、アメリカが15.3%であるのに対し、日本はわずか2.2%です。この差は、日本の国際競争力にも影響を与えかねません。

土屋

また、日本特有の課題として、「外国人だから」という偏見や先入観が根強く残っていることが挙げられます。実際のデータを見ると、外国人の犯罪率は日本人と変わらず、むしろ外国人労働者の犯罪率は非常に低いのですが、そういった事実があまり知られていません

海外事業本部が目指す未来

最後に、海外事業本部が目指す未来像と、その実現に向けて社会に期待することをお聞かせください。

長谷

私たちが目指すのは、「Beyond The Borders」というビジョンに表されるように、国境や文化の壁を超えて人々が自由に活躍できる社会です。そのためには、企業や個人の意識改革が不可欠です。外国人材との共生を単なる社会問題としてではなく、日本の未来を豊かにするチャンスとして捉えていただきたいと思います。

小林

WeXpats」メディアと人材紹介サービスを通じて、日本で働きたい外国人と日本企業を直接的に支援し両者の架け橋となることを目指しています。将来的には、「日本人」「外国人」という言葉で壁をつくるのではなく、日本に暮らすすべての人々が友人として、出身国を意識せずに共生できる社会の実現を信じています。

土屋

外国人材の受け入れは、日本社会に新たな視点と活力をもたらすと考えています。しかし、それには適切な支援と理解が必要です。企業の方々には、外国人材を単なる労働力としてではなく、共に成長するパートナーとして捉えていただきたいと思います。そして、地域の皆さまには、外国人住民を温かく迎え入れ、互いの文化を尊重し合える環境づくりにご協力いただけると嬉しいです。

 

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