レバレジーズ事業成長の要、オウンドメディアディレクターの仕事とは

現在40以上のメディアを持つレバレジーズ。創業以来、自社メディアを基軸に会社を拡大させてきました。レバレジーズにとってメディア成長は、いわば会社全体の成長を左右する肝の部分。その重要ミッションを担うのが「メディア企画部」にいる職種の人たちです。今回はメディア企画部から、メディア全体の指揮・運営を行うオウンドメディアディレクターの仕事について聞きました。(ライター:名井)

朱(Shu)
メディア企画部 オウンド責任者
2018年10月中途入社。前職は日系の老舗メーカー企業に新卒で入社し、WEBマーケティング担当として自社ECサイトの売上向上施策、保守運用などを行う。レバレジーズ入社後は、オウンドメディアディレクターとして、「レバテックフリーランス」「看護のお仕事」のサイト改善を担当したのち、2019年10月から「ハタラクティブ」のオウンド責任者に就任。 翌年から「レバテックルーキー」のオウンド責任者も兼務し、2つのメディアを統括・管理している。最近の挑戦したことは、5日ファスティングで3キロ減量。

オウンドメディアディレクターの仕事とは

まずはじめに、オウンドメディアディレクターが所属するメディア企画部について教えてください。

メディア企画部は、各事業が持つコンテンツメディアや求人メディアといったメディアサービスの立ち上げと運用を担う部署です。主な職種は下記の通りです。

  • ・メディアの立ち上げと改善をメインで行う「オウンドメディアディレクター」
  • ・サイト上のコンテンツを企画・編集する「コンテンツ担当」
  • ・検索順位の改善を行う「SEO担当」

そして私が担う「オウンド責任者」は、SEO担当やコンテンツ担当はもちろん、デザイナーやエンジニアといった多職種の人達をマネジメントしたり、メディア全体の戦略を決める役割です。

メディア企画部の組織としては30人ほどで、男女比率は半々くらいです。若い人が多く柔軟な組織なので、物事の進むスピードも早いですね。前職では、何かを決めるためのMTGに2~3時間かかることもありましたが、レバレジーズでは基本30分で決まってしまいます。

メディア企画部は様々な職種で構成されているんですね。オウンドメディアディレクターは具体的にどんな仕事をしているのですか。

基本的に、各メディアの方向性を決める「オウンド責任者」から課題が与えられ、それを実現させるための一連の業務を担います

たとえば、オウンド責任者から「流入数を増やしたい」といったお題があれば、そこから課題を洗い出し施策に落とし込んで実行していくのが、オウンドメディアディレクターの仕事です。

レバレジーズには実に40以上のメディアがあり、メディアのフェーズによって業務内容も変わります。調査から企画、タスク要件定義、開発管理など多岐に渡ります。

既存メディアの場合、ほとんどの目的はグロースになります。サイト訪問者数を増やし登録率を改善するため、データ分析やユーザーヒアリングからユーザーインサイドを抽出し、PDCAを瞬時に回していきます。

新規メディアの場合、機能企画と開発ディレクションが求められますし、事業が先にスタートしていてメディアをこれから作る場合には、メディアを立ち上げるための企画力などが求められます。

朱さんは入社されたあと、オウンドメディアディレクターとしてどんなお仕事をされていたのでしょうか。

入社して一年は、医療系とIT系の既存メディアのグロースを担っていました。

サービス登録者数を増やすことをミッションに、SEO担当の方では検索順位の改善を、私の方ではCVR(コンバージョン率)の改善を主に行っていました。当時はエントリーフォームの改善に力を入れていて、アクセス解析と競合調査を半年間やり続けることで、登録者数を140%以上改善させることができました。

既存メディアの場合、目標自体は明確ですが、期間も開発リソースにも制限があるので、限られた時間の中で改善に繋がる施策をどれだけ実施できるかが肝になります。施策の勝率を上げていくために、主観ではなくデータやヒアリング結果から仮説をたてていきます。

また、「いつまでに何をやるべきか」「どのタイミングでどれほどの開発リソースが必要か」など目標から逆算して事前にリソースも確保しておく必要があります。

これらのことを総合的に考えながら、課題の特定と、目標達成するまでの最短ルートを見つけていきます

レバレジーズのオウンドメディアディレクターとして働く場合、どんな素養が求められるのでしょうか?

以下の3つを重要視していますね。

①前向き・粘り強さ
入社直後は、上手くいかないことも多く、すぐに大きな成果に至らないこともあると思います。中途入社の場合、業界も、ユーザーも、社内環境も違うので当然です。だからこそ「上手くいかない今のやり方」を振り返って自分を改善できる人は、成果を出していけると思います。

②巻き込み力
エンジニアやデザイナー、営業と協力しながら仕事を進めることが多いので、「課題に対していつまでに何をやるのか」「タスクの意義はなにか」などこれらの共通認識を揃えた上で多職種のメンバーと一緒に仕事をしていく必要があります。

③素直で、人の意見を受け入れる
入社後しばらくは、周りの経験者が施策に対するレビューを常時してくれます。足りないスキルがあっても、周りの意見やフィードバックを素直に受け止め、身につけていってもらえたらと思います。

プラスでSEO知識、SQLやデータ分析のスキルはあると良いですが、専門的なスキルは入社後に身につけられるので、最初はできなくても安心してください。

私自身、前職にいた頃はSQLが書けなかったですし、今考えるとABテストに対する考え方も浅かったと思います。なにか足りないと思ったら、学べる環境は整っているので、意欲さえあれば自分自身でスキルアップしていける環境です。

メディアの方向性を決定する「オウンドメディア責任者」

現在は「オウンド責任者」をされていますが、具体的にどんなお仕事をされているのでしょうか。

先ほど説明したとおり、オウンド責任者はオウンドメディアの方向性決めと、メンバー(オウンドメディアディレクターやSEO担当、エンジニア、デザイナーなど)への課題設定を主に行います。ほかにもリソースの調達やメンバーをサポートする役割も負っています。

人によって担当するメディアの数は違いますが、私の場合は「ハタラクティブ」と「レバテックルーキー」の2つのメディアを兼務しています。

「ハタラクティブ」のサイトイメージ

ハタラクティブの場合は、ペイドメディア、オウンドメディア、休眠顧客(過去接触はあるけどサービス登録に至らなかった人)からの流入管理を担います。また、サービス登録後からサービス利用プロセスまでを改善対象として見ており、営業連携も重要な役割になります。

「レバテックルーキー」のサイトイメージ

レバテックルーキーは、出来上がって1年未満の新しいメディアなので、現在は登録数を増やしながら市場調査を行いメディア戦略を定めていく段階です。

異なる職種の人たちと仕事をする上で、気をつけていることはありますか?

各々が仕事をする中で目的意識がバラバラにならないよう、共通認識を持つことを大事にしています。日常的にこまめにコミュニケーションをとることはもちろん、全体でのMTG(四半期キックオフ、月次の共有、数字の進捗報告)なども行っています。定期的にメンバーと1on1を実施して現状への疑問や不満も収集します。

共通認識の必要性を感じた経験が過去にあったのでしょうか。

オウンド責任者になりたての頃、エンジニアやデザイナーと面談したときに、「目の前のタスクが事業にどくれくらい貢献できているか知りたい」「事業課題をもっと理解したい」「アイデアがあるけど企画方法がわからない」といった声があったんです。

それをきっかけに、デザイナー・エンジニア・ディレクターが連携してメディアの成長にコミットできるよう、ユニット化して課題から一緒に考えられるようにしました。これまでは、エンジニアとデザイナーがディレクターの指示に従って制作していくのが一般的な流れでした。しかしそれでは外注するのと変わらないですし、レバレジーズの強みであるインハウス型組織(※)の強みが活かしきれていないと思ったんです。

せっかく社内に各領域のスペシャリストがいるのに、単なるタスクを量産しているようなラインになっていて.......もったいないですよね。

今では、問題や課題に向けて、チーム全員で解決策を考えるいい感じのチームに成長しています。

(※)レバレジーズは「インハウス主義」の経営方針に基づき、プロダクトの企画から集客、デザイン、マネタイズまですべての工程を社内で完結させています。

入社されてから思い出に残っている仕事があれば教えてください。

具体的な仕事ではないですが、入社してすぐの頃、社内コミュニケーションで苦労したことがありました。

前職では、外注先に決まった仕様の対応をお願いすることがほとんどですし、社内にマーケティングを理解している人が少なかったのもあって、周りから仕様に対する指摘をされることがほとんどありませんでした。

一方でレバレジーズはインハウス型の組織なので、他のディレクターをはじめ、デザイナーやエンジニアから「もっとこうした方が良い」と意見をもらうことがあったんです。

これまで社内の人や外注先から意見されることなく、割とトップダウンで物事を決められていたので、当時は周りの意見を素直に受け入れられず、自分の考えが正しいと強引に施策を通してました。

しかしそれだと成果が出ず、周りとの関係性も硬くなりました。のちのち上手くいかなかった原因を分析してみると、初歩的な部分で躓いていて……周りの意見は正しかったんだと学びましたね。

それからは人の意見を素直に受け入れるようにしましたし、他の人にフォローに入ってもらうことで相乗効果が出てきて、自分自身も成長していけたと思います。

入社後のキャリアも自分次第で変幻自在に

オウンドメディアディレクターとして入社した場合、社内キャリアパスにはどんなものがあるのでしょうか。

私のように、まずはオウンドメディアディレクターからオウンド責任者になるケースが多いですね。 その先は、事業志向が強ければ事業部のマーケティング責任者になったり、高めたい専門性があればそれを追求することもできます。ほかにも、メディアに関わりながらメディア企画部の組織づくりや、組織マネジメントなどに携わることもできます。

レバレジーズの場合、マーケティング責任者と組織マネジメントなど、仕事を兼務する人が多いですね。意欲があれば挑戦できる環境なので主体的にキャリアを作っていけると思います。

レバレジーズのオウンドメディアディクレターとして働く魅力を教えてください。

自分が関わるサービスの成長プロセスが見えたり、実際にユーザーの声を聞きながらサービス改善を行っていけるのは魅力ですね。

小さいところでいうと2~3名のスタートアップ期のようなサービスから、数百人いるような既存サービスまで様々。これらの事業は、基本的にオンウドメディアを中心に展開をしているので、関わるサービスの規模や業界も含めて自分の好みに合わせて決めていけます。

特に中途の人は、キャリアの幅を広げやすいと思います。レバレジーズでは業務の垣根を超え、マネジメントやプロジェクトマネージャーなど個人の求めるキャリアに合わせて経験を積んでいけます。私自身もオウンドメディアディレクターとして入社しましたが、今は自身の希望でマネジメントや上流の部分から考えるような仕事ができています。

通常ディレクターの仕事は、既に課題が設定されていたり、実施するタスクを決められているケースが多いと思いますが、レバレーズではそこも自分で選択できます。「どんなスキルや経験を付けたいか」「どんなキャリアを歩みたいか」そういった部分は融通が効きやすいと思います。

最後に、どんな人たちをこれから仲間に迎えていきたいですか。メッセージと合わせてお願いします。

Webディレクター経験やメディア改善、立ち上げ経験がある人はもちろんですが、経験がなくても、前向きでコミュニケーションがとれる、素直で成長意欲がある人に是非来てもらいたいですね。

最初は上手くいかないこともあると思いますが、レバレジーズでは様々なトライができるので、それさえも楽しめる人におすすめです。

正直なところレバレジーズにはまだまだ課題がたくさんあります。一方チャンスも溢れています。課題を一緒に解決し、新しいことにも挑戦していける人が仲間に加わってくれたら嬉しいです。