インターン生が執行役員に聞く。レバレジーズのマーケティング部が「ちょっと特殊」なワケ

マーケティング事業創造経営役員

事業 / サービス

「他社のマーケティング部と何が違うの?」「レバレジーズのマーケティング部って、なんで少数精鋭なの?」レバレジーズのマーケティングに興味を持ってくださっている方の中には、こんな疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか。そこで今回は、レバレジーズ執行役員であり、マーケティング部も統括している藤本さんにお話を聞きました。(聞き手:杉江)

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Profile
  • 藤本(Fujimoto)
    レバレジーズ株式会社 執行役員

    大阪大学を卒業後、2014年にレバレジーズに入社。マーケティング部、新規事業の責任者、レバテックの経営企画を担当後、25歳でレバレジーズ史上最年少の執行役員に就任。現在はマーケティング部、経営企画室、広報部、人事部などの統括を行う。2018年度から2019年度まで、中央大学で新規事業、マーケティングについての非常勤講師を務めた。


事業と共に、ゼロから成長してきた組織

藤本さん。レバレジーズのマーケターって、世間から見てイケイケな印象が強いと思うんですけど、いつ頃からそうなったんですか?

イケイケって表現どうなの(笑)。まあ、「強いマーケティング組織」として対外的にも打ち出せるようになったのは4〜5年前くらいからだったかな。

 

今ではありがたいことに、レバレジーズのマーケターは「世界水準だ」なんて言っていただくことも増えてはきたけど、最初からそうだったわけじゃないからね。

 

簡単に言うと、「顧客のニーズを満たすために必要なことを全部やっていたら、いつの間にか成長していた」感じで。

 

なるほど。最初からマーケティングに精通した人たちが集まっていたというよりは、事業と共に組織も成長していった形なのでしょうか?

そうそう。これはマーケター関係なくだけど、レバレジーズの社員は「顧客の根源的なニーズは何で、それをより最適な形で、より深く満たしていくためにはどうしたら良いんだろう」というのをひたすら考えているんだよね。

 

だから必然的に、自分たちのサービスに求める基準がどんどん高くなっていって。そうすると、理想のサービスを具現化するためには、今の知識やノウハウでは不十分だって気づかされるんだよ。

だから、そこからは猛勉強(笑)。

 

僕たちの組織は、経験や知識があるマーケターが元から集まっていたわけじゃなくて、新卒マーケターがほとんどだったから「何か疑問が出てきた時に社内の人間に聞いて解決する」ということができなくて。

 

だから様々な本を読み漁るのはもちろん、海外の論文を引っ張り出してきたりして、必死に自分たちでスキルを磨いてたね。

「優れた事業戦略」だけでは勝てない時代に

マーケティングの定義は商品やサービスを「世の中にどう届けるか」にあるのかと思っていました。レバレジーズでは、「顧客のニーズがどこにあるのか」みたいな上流概念の部分までマーケターが考えているのでしょうか?

そうだね。他社でいう「マーケティング」は広告や広報、販促支援業務などを主に意味していると思うんだけど、レバレジーズのマーケターが担うのはその部分だけじゃなくて。

 

うちのマーケティング部は最近「戦略コンサル+do」と社外の人から言ってもらうことが多いように、事業の戦略を引くところから実行部分まで、包括的に機能しているんだよね。

 

何で幅広い役割を担っているかというと、「事業戦略のいわゆる上流部分から、施策実行の下流部分までの幅広い知識を身につけて初めて、顧客にとっての良いサービスを作れる」とレバレジーズでは考えているからなんだけど。これ、意味分かる?(笑)

 

難しい質問しないでください(笑)。さっきの流れで言うと、顧客のニーズを理解していないままプロダクト作りをしたところで、顧客にとっての本質的な解決に繋がらないから、上流から下流まで一貫してできた方が良いよねという感じでしょうか?

惜しい(笑)。今の世の中って、「事業戦略がいかに優れているか」で差分が生まれることってないんだよね。

例えば有名どころで言うと、「メルカリ」の例が分かりやすいかな。当時、フリマアプリは既に多くの会社がサービス提供していて、「メルカリ」は後発のサービスだった。

 

それでもあそこまで利用者が増えて、今では群を抜いてトップになってるよね。あれって、何でだと思う?

 

「顧客のニーズを正確に理解し、戦術にきちんと反映することで『顧客にとっての』良いサービスを実現しているから」でしょうか?

うん、そんな感じ。結局重要なのって、実行部分なんだよね。どれだけ良い事業戦略があっても、それを現場に落とし込んで、実際に上手く機能させられるかは別問題。

 

だから、どれだけ質良く、そして多くのPDCAを回せるかがこれからの時代は大事になってくる。施策を一旦打ってみて上手くいかなかったら、その時は柔軟に方向転換していくしかないんだよね。

 

そう考えると、事業戦略みたいな上流部分と実行の施策を考える人が別だと、何となく事業全体のスピード感って出なさそうじゃない?(笑)

 

だからレバレジーズでは、上流から下流まで、まるっと理解していることをマーケターには求めてるんだよ。

顧客にとっての「良いサービス」とは

先ほどお話にあった「より質の良いPDCAを回す」ためには、顧客のニーズを正確に把握する必要があると思います。その点、レバレジーズではどういった取り組みをしているのでしょう?

最近だと「狩野モデル」を参考にしているかな。狩野モデルはUIリサーチと顧客価値をモデル化したもので、顧客が商品に対して知覚する品質は「魅力品質」「一元的品質」「当たり前品質」の3つあるとされてる。

魅力品質は、満たされていれば顧客が満足し、満たされていなくても顧客が不満に思わない品質のこと。流行し始めた時の、「Uber Eats」なんかが分かりやすいかな。

 

「Uber Eats」が日本に入ってきた当初は、そのサービスの「新しさ」に魅力があったと思うんだよね。だから、例え配達物の料理が少し冷めていたとしても、テンションが下がることはあまりなかった。

 

「まぁ、しょうがないか」といった感じで。それが、「魅力品質」。

そして「一元的品質」は、満たされていれば顧客はより満足するけど、満たされていないと不満に思う品質のこと。

 

例えば、ファーストフード店の商品提供の速さとか。せっかくファーストフード店に来ているのに、提供が遅いと不満に感じるだろうし、逆にめちゃくちゃ早ければ「おっ」と良い驚きがあるよね。

最後に、「当たり前品質」はその名の通りで、顧客にとって「あって当たり前」の品質。「飲食店の清潔さ」とかがこれに該当するかな。

 

食事をするところで虫が湧いていたり、机がベタベタしていたら、誰も良い気持ちはしないよね。

レバレジーズは、この3つの品質のうち、「一元的品質」と「当たり前品質」の強化をしていこうとしている最中。「当たり前」のことを高い水準できちんと提供し続けられたら、お客さんの満足度は当然高くなるし、それが「より良いサービス作り」に繋がっていくからね。

「当たり前」の難しさを感じますね。顧客がどんなことを「一元的品質」や「当たり前品質」と感じているのかについては、どうやって理解していくのでしょう?

うちはこれまでデータドリブンで事業を進めていたから、数字が主な判断軸になっていたんだけど。それを、今は「顧客の感情」も判断材料に加えていこうと、試行錯誤しているところ。

 

特に現場では「NPS(ネットプロモータースコア)」を重視するようにしていたり、ユーザーヒアリングの目標件数を月で固定化して、そのビデオを毎週上映していくといった取り組みもしてる。

ちなみに、この「NPS」というのは顧客ロイヤルティを測るもので、お客さんが本当にサービスに対して満足しているのか、自分たちがきちんと価値貢献できているのかといったことが分かる指標。

 

つまり、NPSを高める努力をしていけば、「顧客にとっての」本当に良いサービスを必然的に作れるようになるんだよ。

レバレジーズでなら叶う。「マーケター」という職種に捉われないキャリアパス

顧客のサービスへ対する体験価値を正確に把握しようとしているんですね。気になったのですが、そこまで幅広い範囲を理解できるマーケターは、社内社外関係なく多くいるものなのでしょうか?

あまり多くないんじゃないかな。事業を包括的に理解できているマーケターの人口は少ないから、レバレジーズのマーケティング部は常に人手不足だよ(笑)。

新卒を育てるのも難しいし、中途で探すのはもっと大変。

 

中途でもレバレジーズが求めるような人材が少ないというのは、一気通貫でマーケティングを学べる環境が他にあまりないからでしょうか…?

うちくらいの規模感の会社で、事業に対して包括的なマーケティングを学べる環境がほとんどないから」が回答になるかな。

たしかにスタートアップなどの少人数の会社で働けば、単純にリソースが足りないわけだから、「マーケター」という職域に捉われずに色々なことができると思う。

 

でも、それだと大きなプロジェクトやプロモーションだったり、資金力があるからこそ取り組める新領域での事業経験などは出来なかったりする。

一方、社員数の多い企業はというと、これはマーケターに限らずだけど、機能ごとに組織が細分化されてるよね。

 

例えば、「君は◯◯事業部の、広告チームで、オンライン広告の中のリスティング広告、特にGoogleを担当してね」といった具合に配属されたり。

これでは、幅広いスキルを得ることは難しい。だから、大企業にいながらも事業の上流から下流までをきちんと理解できているマーケターは、本当に会社の上澄み1%くらいの人間に限られちゃうんだよ。

それが、レバレジーズだと「プロモーションの広告チーム」といった感じで大きな枠組みで配属されるからね。

 

業務内容についても、基本的に「必要だと思うことは何でもやってみて」というスタンスだから、良い意味でも悪い意味でも、自由かな(笑)。

マーケターはキャリアの幅が広いとのお話がありましたが、具体的にどのようなキャリアパスがあるのか教えていただけますか?

いわゆる「レバレジーズっぽい」キャリアがあるマーケターでいうと、佐多とかかな。彼は一言で表すと「オールラウンダー」で、まさにレバレジーズのマーケターの特質を体現してるね(笑)。

規模の大きい事業も新規事業も両方でプロモーションと事業企画の経験があるし、新規事業の立ち上げ責任者も任されてる。

 

新規事業では、プロダクト開発からプロモーションまで一気通貫でしていたから、かなり幅広く担当していたと思うよ。

あとは、小山のキャリアも面白いね。最初は新規事業に配属されていたから、事業企画や法人営業なども含めて、事業立ち上げに必要なことを幅広く全てこなしていて。

 

その後は、「人事のマーケティング組織」の立ち上げや、「データ戦略室」の立ち上げもしてる。

特にこのデータ戦略室は、いまやレバレジーズをデータドリブンな組織へと牽引する、会社にとっての大切な存在になってるから小山の貢献は大きいね。

 

melev.leverages.jp

 

色々な活躍の仕方があるのですね。ちなみに、社内で他の職種から異動してくる方もいらっしゃるんですか?

異動組はたくさんいるよ。レバレジーズでは、マーケティング部に異動したい人はケース面接と最終面接だけ受けてくれれば、自由にマーケターに転向できる制度になっているからね。

セールスで入社して営業リーダーやサービスマネージャーになった後に、マーケターにキャリア転換した例で言うと、寺境とか。

 

あとは、セールスで入ってからすぐにマーケターに転向したような子もいるかな。前の職種での成果などは全く関係ないので、適性さえあれば誰でも歓迎してるよ。

 

本当にキャリアパスが多様なんですね…。藤本さんの中で、「こういう人にレバレジーズのマーケティング部に来てほしい」などありますか?

自学自習ができて、きちんと努力できる人にはぜひ来てもらいたいな。

マーケティングで活用するノウハウやテクノロジーは常に変わり続けるものだから、自分で着実に勉強できるような人でないと、すぐについていけなくなってしまうんだよ。

もちろん、僕たちも基本的なところはしっかりと教えるけど、マーケティングの「当たり前」が変わりやすい以上、たくさん勉強してたくさん行動するしか道はないからね(笑)。

 

それに、もし「最短で成長したい」のであれば、自分のキャパシティを超えた仕事に取り組み続けるのが一番だと思う。

 

レバレジーズで働いていると、色々な領域に挑戦できることはもちろんだけど、「自分がこなせるレベル以上」の仕事を任されることが多くなってくるんだよ。だから、その分必要なインプット量も、タスクも膨大になる。

 

自分の能力を超えた仕事に取り組むことは、シンプルに大変だし、しんどいはず。誰でも出来ることじゃないよね。

でも、それを純粋に楽しめたり、「自分が成長している感覚」や「新しいことに挑戦し続けること」が好きな人にとっては、レバレジーズはこれ以上ない最適な環境だと思うよ。

最後に

 

今回のインタビューで、レバレジーズの独特な組織体制は、純粋に「顧客にとって良いサービスを提供するためには、何が最適か」を考え続けた結果であることが理解できました。「圧倒的な市場価値」に興味がある方や「若いうちから色々なことにチャレンジしたい」と思っている方は、ぜひレバレジーズのマーケターを目指してみてはいかがでしょうか。

 

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