あえて地方を選んだファーストキャリア。そこで築かれた経営企画への道
「地方配属」と聞くと、ネガティブなイメージを持ってしまう方も多いかもしれません。そんな中、新卒1年目であえて札幌支店立ち上げに手を挙げ、開拓の最前線に飛び込んだノト。その経験で得た「現場の解像度」と「仕組みを作る力」が、現在の事業を動かすポジションでの活躍にどうつながっているのか。地方配属の先にあるキャリアの可能性について聞きました。(ライター:スズキ)
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ノト
レバウェル スタッフィング事業本部 本部長 /レバウェル 経営企画部 部長2017年に新卒入社。入社1年目より医療・ヘルスケア領域の札幌支店の立ち上げメンバーとして現地へ赴任。2年目に東京本社にて営業チームリーダーとして10名規模のマネジメントを経験。4年目にレバウェルの経営企画部立ち上げに参画し、現在は部長を務める。2026年4月よりスタッフィング事業本部の本部長も兼任。
1年目から支店立ち上げを経験。地方の最前線での奮闘

まずはノトさんのこれまでのキャリアの歩みについて教えてください。
入社後は北海道・札幌支店の立ち上げメンバーとして現地へ赴任し、2年目には東京本社にて10名規模の営業チームリーダーとしてマネジメントを経験しました。
その後、4年目のタイミングで経営企画部門へ異動し、レバウェル全体の事業計画の再構築や戦略立案に携わるようになりました。現在は経営企画部の部長を務めるとともに、レバウェルの人材派遣領域(スタッフィング事業部)の責任者も兼任し、さらなる事業拡大に向けた施策を推進しています。

札幌支店への配属は、自ら希望されたのでしょうか?
そうですね。実は当初本社での勤務が決まっていたのですが、札幌拠点の新規立ち上げという話を聞いて「ぜひ挑戦してみたいです」と手を挙げました。
正直、すでに配属先が決まっている状態だったので、まさかチャレンジさせてもらえるとは思いませんでした。挑戦したい気持ちを尊重して背中を押してくれた会社には今でも感謝しています。
あえて地方でキャリアをスタートする選択をしたんですね。
成長意欲の高い同期たちに囲まれる中で、自分なりの強みを早く身につけたいと考えました。そのためには、1年目から変化の大きい環境に身を置き、濃い経験を積み重ねることが近道なのではと思ったんです。
支店立ち上げということもあり、地方かつこのフェーズでしか経験できないことがあると考えていました。
立ち上げとは具体的にどのような業務からスタートされたのですか?
札幌支店の立ち上げは、約6名というコンパクトな体制でスタートしました。その少人数で北海道全域という広大なエリアをカバーし、事業を軌道に乗せるというミッションに挑みました。
当時レバレジーズの医療・ヘルスケア領域の事業は、北海道エリアにおいてシェアがほとんどない状態でした。ゼロから地方の特性を理解し、営業戦略を立案しながら、自ら実行・改善まで一気通貫でおこなうのは1年目の私にとってとてもチャレンジングな経験だったなと思います。
また営業活動だけでなく、「拠点としてのインフラづくり」も担当していました。座席配置、営業車の手配やルール構築など、支店に必要な仕組みを自分たちの手で一つ一つ考えました。
「組織というものは、こうやって一つひとつ作られていくんだ」というプロセスを肌で感じられたのは、すごく貴重な体験になりましたし、事業や拠点に対する愛着にも繋がりましたね。
1年目で、特に印象に残っている経験や学びはありましたか?
物理的な移動の過酷さは今でも鮮明に覚えていますね(笑)。北海道はとにかく広大で、1回の営業で車で片道300km以上走ることもザラにありました。
一方で、そうした地方の最前線だからこそ「市場構造と顧客ニーズを解像度高く理解する感覚」が身についたと思っています。単に求人情報を引き出すだけでなく、「この地域では高齢化がどのように進んでいるのか」「それに対して企業はどのようなアプローチをしていて、そのためにどんな人材が必要なのか」といった、現場のリアルな課題と市場の需給バランスとの結びつきを掴むことができました。
完成された仕組みの上で営業をするだけでは気づけないような、「ビジネスの全体像」を、実践を通して知ることができたのは大きな財産です。

整っていない環境だからこそ得られる視点ですね。
これは支店立ち上げに限らず、地方拠点全体に言える魅力だと思います。地方は都心部に比べて組織がコンパクトで細分化されていない分、一人一人がカバーする領域や役割が自然と広くなります。
レバレジーズはどこに配属されたとしても1年目から打席に立つ回数が多い環境ですが、より成長角度が上がったと感じています。
地方拠点での生活で不安に思う部分はなかったのでしょうか?
もちろん不安はありましたが、それよりも「挑戦したい」という気持ちの方が大きかったんですよね。
地方拠点はチームメンバー同士の距離感が非常に近く、拠点の目標達成に向けて全員で一致団結する強い一体感が生まれます。嬉しかったことや辛かったこと、そういった感情を共有するメンバーはいわば戦友です。
仕事中だけではなく、休日にも一緒にドライブやキャンプに行ったり、地元の美味しいご飯を食べに行ったりと、公私ともに充実した社会人生活を送ることができました。地方ならではのコミュニティや人脈が得られたことも、人生において大きなプラスになっています。
地方で得たビジネス感度を、事業を動かす仕事に活かす
地方で得た経験は、今の仕事にどう活きていますか?
大きく二つあります。一つは、市場特性を正確に把握する力です。現場の感覚を知らないまま、デスクの上で数字遊びをして戦略を立てても、実効性のある施策にはなりません。1年目に札幌の最前線で市場の構造や課題を肌で感じたからこそ、その後の東京での営業でも都心部の構造を的確に捉えることができました。地方と都心どちらも経験したことで、事業を見る上では欠かせない日本全体の市場構造の把握が可能になり、確度の高い成長戦略を描くことにつながっています。
二つ目が、課題の背景にある文脈を読み解く力です。この力があるからこそ、精度の高い課題設定と、スピード感を持った戦略の実行が可能になっています。
「文脈を読み解く」とは、具体的にどういうことでしょうか?
例えば何か新しい施策を展開したり、既存のオペレーションを変更したりする際、ただ今の課題だけを見るのではなく、「なぜこれまでこのやり方が採用されてきたのか」「どのようなプロセスを経て今の仕組みになっているのか」という歴史や背景を想像するということです。
仕組みが出来上がっていくプロセスを1年目から経験していたことで、施策を考える際に影響を受ける「変数」がどこにあるのかが直感的に分かるようになったんです。
変数を捉えることが上流の仕事をする上で重要なんですね。
そうですね。仮に私が別の領域や事業に携わることになっても、捉えるべき変数のパラメーターが変わるだけなので応用が効くんです。
実際に、私が所属しているレバウェルの事業部長の多くは、地方拠点での勤務を経ています。レバレジーズ全体で見ても部長職以上では3人に1人が地方配属を経験しており、私がたまたまそういうキャリアを歩んだわけではなく、その経験がキャリアの可能性を広げる確かなステップになるという裏付けだと感じています。
「本社から距離があると重要なポジションに抜擢してもらえないのでは」という声をたまに耳にしますが、そんなことはありません。会社としても、全国の拠点で成果を出し、現場を牽引してきた優秀な人材を経営の中核へと抜擢する文化が根付いています。

さいごに
今後のビジョンを教えてください。
目指すのは全社ビジョンである「2035年に年商1兆円」の達成に寄与することです。現在管掌する事業の拡大や新規事業の立ち上げを通じ、レバレジーズが社会へ大きな価値を提供するプロセスに貢献したいと考えています。
また、個人としてもより抽象度が高く複雑な課題に向き合い解決していくことで、自らの視座と力量を上げ続けたいと思っています。
読者の方へのメッセージをお願いします。
ファーストキャリアとして過ごした地方での経験は、「市場価値の高い人になる」という目標を実現するための強固な土台を作ってくれました。成長角度の高い場所でスタートすることは前提として、そこでしか身につけられないスキルは何かを考え、正しい努力をすることも忘れないでください。
これから何十年も続くキャリアを考えた時に、地方でしか得られない経験をキャリアの初期段階で積んでおくことは決してマイナスにはなりません。
もし地方配属の機会があれば、自分を飛躍させるチャンスとして前向きに飛び込んでみてほしいと思います。